目標を人に言う
決め方
達成したい目標を、人に宣言してから取りかかる
どんな技?
「今月は過去問を毎日解く」といった目標を、取りかかる前に家族や同僚へ伝えます。相手は一人でも成り立ち、伝えるのは一度きりでもかまいません。ただしこの技は効くという報告と効かない報告が並んでいるところが中身で、どちらか一方の説だけを採るわけにはいきません。言うか言わないかは、その割れ方を見てから自分で決める形になります。
なぜ効くのか
人に言うと、言った通りにしたいという力が働くと説明されます。伝えた相手が自分より上の立場のときに差が出たという報告もあります。逆に、なりたい自分に結びついた意図を人に気づかれると、もう認められた感じになって行動が減った実験もあります。どちらのしくみも説明としては通り、相手と中身の条件で向きが変わります。
やり方
伝えるなら、なりたい姿ではなく数と期限の入った行動を言います。「弁護士になりたい」ではなく「今週は過去問を40問解く」の形で、具体的で難しい目標にするに寄せた言い方です。相手は進み具合を後で聞く人を選びます。言ったあとに気が抜けた感じがあるなら、次は言わずに進めて、どちらが動けたかを1週間ずつで比べます。
はまりどころ
「公言すると達成した気になって動かない」は有名ですが、出どころは2009年の一組の実験で、扱われたのは自分の姿に結びついた意図でした。差が出たのはこだわりの強い人だけです。メタ分析では逆に人前で決めた目標のほうが効果が大きく、どちらの助言も断定できません。縛りが欲しいならお金や約束で自分を縛るのほうが形がはっきりします。
確かめられ方
進む側では、Hollenbeck らが1989年に、人に公にした目標のほうがこだわりが強かったと報告しました。Epton らの2017年のメタ分析でも、人前で決めた目標のほうが効果は大きめでした。進まない側は Gollwitzer らの2009年の実験で、材料はなりたい自分に結びついた意図でした。Klein らの2020年の研究では相手が自分より上の立場のときに効果が出ており、条件つきの結果にとどまります。