用事の置き場をひとつにする
先延ばし
思いついた用事を全部同じ一か所へ放り込む
どんな技?
思いついた用事を、紙のノートでも通知アプリでも同じ一か所に放り込む運用です。机の付箋、手帳、頭の中と散っている置き場を一つに寄せ、見る場所を一つに決めます。放り込むときは分類も並べ替えもせず、一行だけ書いて次の作業へ戻ります。2分で済むものはその場で片づけ、残りは溜めて後でまとめて上から見ます。頭の中だけに残す用事を作らないのが要点です。
なぜ効くのか
用事が三か所に分かれていると、どこを見れば全部かが分からず、思い出す作業を毎回やり直すことになります。一か所へ寄せれば覚えておく負担を外の紙や画面に預けられる、という理屈で組まれた運用です。ただし預ける側の裏づけは思い出させる仕掛けを外に置くにあり、置き場を一つに絞ることまで効くかは分かっていません。作業記憶に載せたままの用事は、別の作業の間に落ちます。
やり方
置き場は一つだけ決めます。紙でも通知アプリでもよく、併用しないのが要点です。浮かんだ用事はその場で一行書き、1日1回、決まった時間に上から見ていきます。見るときはやる・日付を決める・捨てるの三つへ振り分け、済んだ行は消します。溜まりすぎたら捨てる列を作り、2週間手が付かなかったものは落とします。置き場を移すときは、古いほうを空にするまで終わりにしません。
はまりどころ
方法として試された研究が見つからないので、効き目は分かっていません。置き場を一つにしても、見返す時間を取らなければただの溜め場になります。書き出すと頭がすっきりする、気がかりが静まるといった効能も、この運用については確かめられていません。分類の仕組みを作り込む作業そのものが、軽い仕事を先に選ぶ癖に備えるで扱う逃げ場になることもあります。
確かめられ方
用事を一か所に集める作法や、2分で終わるならその場でやるという規則を、対照群と比べて検証した研究は見つかりません。関連して確かめられているのは、やるべきことを外の道具に預けると思い出しやすくなることだけで、Gilbert 2015 ほかの実験がそこを示しています。材料は実験室の予定課題で、仕事や勉強の用事全体を一か所へ寄せた場合は調べられていません。
解説動画(海外・英語): One notebook for everything on your to-do list/Rachelle in theory
散らばる置き場: 動画は、用事を書く場所がアプリ・付箋・持ち帰りメニューの余白にまで散っている状態から始めます。そうなるとどこに書いたかを思い出すほうに頭を使い、肝心の用事が進みません。話し手はこれを暮らしではなく管理の仕組みのほうを管理している状態と呼び、大事なものが漏れているという薄い不安が居座ると述べます。
決めごとが積もる: 散らかる原因は雑さではなく仕組みが多すぎることだと説明されます。手帳と仕事用と健康用が別々にあると、何か浮かぶたびにこれはどこへ・仕事か私用か・紙か画面かを決めることになり、小さな判断が積もってやがてどれも開かなくなる。片づかない用事が頭に残り続けるツァイガルニク効果にも触れ、置き場が散っているほど全部拾えている確信を持てないと語られます。
まず受け箱へ: 解きかたは、一冊のノートに受け箱の欄を作り、浮かんだものを全部そこへ落とすことです。この段になっても分類も優先もつけず、書いたらすぐ元の作業へ戻ります。手元に無いときは付箋でもスマホでもよく、あとで受け箱へ写して元は捨てる。思い出させる仕掛けを外に置くと同じく、覚えておく仕事を紙の側へ渡す形です。
週に一度ふり分ける: 週に一度、受け箱を上から順に見ていきます。一手で済むものは行動の欄へ、手順が要るものは計画の欄に一ページ取り、2分で終わるものはその場で済ませて消します。返事待ちは日付を添えて追いかけの欄へ、いま手を出せないものは参照といつかの欄へ寄せます。飛ばさず順番どおりに見ることを念押しします。
馴染むまで待つ: 道具は何でもよく、ノートそのものに仕掛けはないと話し手は言い切ります。自分もいまだに付箋やスマホへ書いてしまうと明かし、すぐには馴染まないし完璧でなくてよいと断ります。置き場をひとつに絞ること自体の効き目は確かめられていないので、自分の手で試す形として見て、まず落とす先を一か所決めるところだけを持ち帰るのがよさそうです。