横読み
本以外を読む
そのページを読み込む前に、外側で出どころを調べる
どんな技?
目の前のページを読み込む前に、いったん離れて外側を調べます。書いた人と運営元の名前を別のタブで検索し、他が何と言っているかを先に見ます。自己紹介だけで判断せず、外からの記述をいくつか集めてから本文に戻る順番にします。本文を読むのは、書いた人が誰かを言えるようになってからです。運営元が分からないページは、それ自体が情報です。
なぜ効くのか
ページの中には、そのページに都合のよい説明しか置かれていません。見た目の作りや引用の多さは、内容の確かさの証拠にはなりません。中に留まって読み込むほどわかった気になりやすく、外側を先に入れると誰の主張なのかという枠が決まってから読めます。判断の材料が一つ増えるだけでも見え方は変わります。外側を先に見る順番そのものが要点です。
やり方
本文を読む前に別のタブを開き、書き手と運営元の名前で2〜3件の記述を見ます。次に、そこで挙げられている元の資料(統計や研究)に当たれるかを確かめます。元の資料に行き着かない主張は、出どころなしとして扱います。数分で読む価値の見当が付き、付かなければ読まない判断に回します。見た記録を短く残すと、次に同じ出どころが出たときに使えます。
はまりどころ
外側を見ても、真偽が決まるわけではありません。批判している側にも都合があり、出どころが1つだけなら横読みは終わっていません。手順に慣れることと騙されなくなることも別です。検索結果の上位を確かさの証拠と取らないようにします。つじつまを合わせる作業は同じ主題を何冊かで読むが担い、こちらは出どころに絞ります。
確かめられ方
Wineburg と McGrew 2019 では、職業のファクトチェッカーはサイト内を読み込まず別タブで外側を調べ、歴史学者や学生より短い時間で妥当な結論に達しました。参加者はチェッカー10人・歴史学者10人・学生25人で、少人数の行動観察です。McGrew 2020 などの指導介入で学生の判定は改善しますが、測られているのは短期の変化までです。
解説動画(海外・英語): Check Yourself with Lateral Reading: Crash Course Navigating Digital Information #3/CrashCourse
縦に読む癖: 冒頭で、番組名と話し手の名前を知っていても、誰が作り、どこからお金が来ているかは分からないと、自分の番組を例に示します。私たちはサイトも本や記事と同じに上から下へ読み下ろしますが、そこにあるのは見せたいものだけです。整ったロゴ、出典の並び、きれいな写真、誤字の無さは本当かどうかとは別です。
横に出て調べる: そこで、そのページに留まって鵜呑みにせず、いったん離れます。新しいタブを開いて、その相手が何者かを外側で調べる——これが横読みです。上下ではなくタブからタブへ動くので横で、タブが増えているのは良い兆しだと言います。ある団体の主張のページも、外で調べると会員に不利になる会社の名が並び、利害が見えました。
誰が何のために: 情報は必ず誰かが、何かの目的で作っています。自動で流れてくるものも、作ったのは人です。新聞は知らせるために作られますが、購読や広告で自分を支えてもいます。知らせるためと売るためは混ざり合い、見分けは簡単ではありません。地元の有志が始めたように見える立派なサイトが、実はその計画で客を失う会社のものだった例も出ます。
開く先の見方: 外側を調べる先として、新聞や雑誌、事実確認を専門にする場、誰でも書ける百科事典が挙がります。報道の場にはそれぞれの立ち位置があり、はっきり言い表せない形で混ざっていることもあります。どれも人が作るので間違えます。記事ごとに質が違うため、出典までたどれるかで見るのがよいとされます。
絶対の1つは無い: 真偽を決めてくれる唯一の場所はありません。ただ、どこも完全ではないから全部が同じように怪しい、という結論ははっきり違うと言います。受け身で流し読みするほど、誤った情報のほうが力を持ちます。手間はかかりますが、縦に読むことも昔は知らなかったのだから、練習で楽になるとされます。