ドアが勝手に閉まる

部屋と空気

確かめやすさ: 見かけたら分かる

ドアが勝手に閉まるのは、室内と外の圧力差に押されて動く現象です。

何が起きている?

窓を開けているとき、別の部屋のドアがひとりでに動きだし、最後に強い音を立てて閉まることがあります。半開きのまま止まったり、開ける向きに押し返されたりもします。動きだしてから閉まるまでは数秒ほどで、風が少し強まった瞬間に起きることがほとんどです。重い玄関ドアでも起きます。ドアを閉める力を計算したモデルでは、窓を閉めた部屋と開けた部屋とで、閉まる直前だけ力の要り方がはっきり変わるとされています。

なぜそうなるか

部屋の内と外にわずかな圧力差が生まれ、押しているのは圧力の高い側の空気です。差はドアの面積ぶんの力になり、閉まりかけて隙間が狭くなるほど強まります。英国レスター大学の物理学科生4人は、厚さ35ミリ・質量28キロの木製ドアを90度から1秒で閉じるモデルで、窓を閉めた部屋では残り角度5度を切ったあたりから空気の抜け道が足りず、22.3ニュートンを超えて力が急増すると計算しました。窓を開けた部屋では、その空気が窓へ抜けるためこの急増がほとんど現れません。

確かめ方

窓の開き幅を5センチと20センチに変えて、ドアの動き方を見比べてください。面積が広いドアほど同じ圧力差でも動く力は強くなるので、家の中の複数のドアで比べると違いが分かりやすいです。ティッシュを隙間にかざすと、空気がどちら向きに通っているかも分かります。反対側の窓を閉めると動きが止まり、通り道が消えたことが確かめられます。指や子どもの手を挟まないよう、ストッパーを置いてから試します。

つながる現象

風が面に当たって圧力が上がる側と、角ではがれて下がる側の違いは動圧と静圧と剥離で説明できます。ドアを動かしているのは面積ぶんを足し合わせた力で、風の速さそのものではありません。だから大きくて軽いドアほど弱い風でも動き、細い窓しか開いていない家では起きにくくなります。計算のモデルは枠との隙間を無視した理想化で、実際のドアはわずかな隙間から空気が漏れるぶん、増え方はゆるやかになると著者も断っています。風通しのよい家ほど大きな音を立てて閉まりやすくなります。

出典

  1. 論文・英語 D.A. Marshall, T.O. Hands, I. Griffiths, G. Douglas(レスター大学)(2011) Slamming doors due to open windows