ミノカサゴ
毒のある魚
ミノカサゴは、動きが鈍く見た目に反して全てのトゲに強い毒がある
見分け方
全長20〜30cm前後の魚で、扇状に大きく広がる胸びれと赤褐色と白の縞模様が目立ちます。もとは南方系の魚でしたが、近年は海水温の上昇にともない、本州の堤防や漁港でもごく普通に見られるようになりました。動きが鈍く物怖じしない性質で、岩陰やテトラの隙間にじっと浮いていることが多く、逃げる素振りを見せません。その落ち着いた泳ぎ方と派手な見た目のせいで、写真を撮ろうと近づいたり、素手で捕まえようとしたりする人が後を絶ちません。
危険・注意
背びれ・尻びれ・腹びれのすべてのトゲに強い毒があります。日本の研究チームが、ハオコゼ・ミノカサゴ・オニオコゼの毒を比べた2013年の研究では、ミノカサゴの毒にもマウスへの致死性や、血液を壊す・むくみを起こす・痛みを起こす作用が確認されました。近縁種(Pterois volitans)がカリブ海に侵入して起きた刺傷117例の病院調査では、激しい痛みと腫れが全員に出て、しびれも9割に及びました。
どうする
見つけても素手で触らないことが基本です。柄の長いネットかプライヤーを使い、ハリにかかった場合はハリスを切って海に戻すのが安全です。117例を調べた先の病院調査は、35〜40℃の湯に60分ほど浸けると痛みの続く期間や感染が減ったとも報告しています。生き物ライター平坂寛は、刺された際に就寝しようとすると痛みがぶり返し、幹部を温めると和らいだと話しています。痛みが強い場合や腫れが広がる場合は速やかに受診してください。
出典
- 論文・英語 Kiriake A, Suzuki Y, Nagashima Y, Shiomi K(2013) Proteinaceous toxins from three species of scorpaeniform fish (lionfish Pterois lunulata, devil stinger Inimicus japonicus and waspfish Hypodytes rubripinnis)
- 論文・英語 Resiere D, Cerland L, De Haro L, Valentino R, Criquet-Hayot A, Chabartier C, Kaidomar S, Brouste Y, Mégarbane B, Mehdaoui H(2016) Envenomation by the invasive Pterois volitans species (lionfish) in the French West Indies--a two-year prospective study in Martinique
- 動画 平坂寛 刺されて検証!毒魚『ミノカサゴ』に刺されるとどうなる?〜症状と応急処置〜