醤油麹

麹の調味料

醤油麹は、米麹を塩水ではなく醤油に漬けて作る、醤油の香りとうま味が乗る調味料です。

どんな発酵?

米麹を塩水ではなく醤油に漬けて作る調味料です。発酵食大学(YouTube)は、塩水より醤油のほうが発酵で得られるうま味とコクが多く、ふつうの醤油より甘みが強く出ると説明します。塩麹より作り方は簡単かもしれない、とも話します。塩水を作る手間は要らず、こいくちしょうゆの食塩相当量は100gあたり14.5g(日本食品標準成分表)で、その塩分がそのまま効きます。

材料

乾燥麹100gに濃口醤油300g(重量比1:3)が発酵食大学の量で、生麹なら醤油を2割減らして240gです。ゆもんち(YouTube)は麹と醤油を同量で仕込み、麹の上まで液が満ちるのを目安にします。麹が醤油を吸うので、翌日に液が足りなければ醤油を足します。醤油は、大豆・小麦・食塩だけでできたシンプルなものを、どちらの動画も勧めます。清潔なガラス瓶を、煮沸かアルコールで拭いて使います。

仕込み方

容器に米麹と醤油を入れて混ぜ、常温で1日1回、下から持ち上げるようにかき混ぜます。ゆもんちは、室温15℃以上を前提に夏5〜7日、冬10日〜2週間と話し、発酵中はふたを軽くのせ、直射日光の当たらない涼しい場所に置きます。発酵食大学はヨーグルトメーカーで60℃6時間、3時間たったところで一度全体を混ぜ、甘みがよく出ると話します。

見極めと失敗

麹の粒が指でつぶれる柔らかさになり、香りが甘くやさしくなったら完成です。麹が液から出ないよう醤油を足して沈め、カビ・においの変化・変色が出ていないか毎回見ます(ゆもんち)。Virginia Techは、野菜の発酵で悪臭のするものは味見せず捨てると書きます。冷蔵で2〜3か月が目安で、発酵食大学は塩分約12%(水を足すと約10%)と話します。

出典

  1. 動画 発酵食大学 【保存版】醤油麹の作り方|2種類の仕込み方と簡単アレンジレシピ2品
  2. 動画 ゆもんち 【麹ライフ】無添加の麹調味料5選!!初心者でも簡単にしっかり使いこなせるように、作り方〜置き換えルール・活用方法などのポイントを詳しくご紹介。
  3. 公的機関 文部科学省(2023) 日本食品標準成分表(八訂)増補2023年 こいくちしょうゆ
  4. 公的機関・英語 Eifert JA, Boyer RR, Williams RC(Virginia Tech)(2025) Vegetable Fermentation

解説動画: 塩麴・醤油麹・甘酒・コチュジャンの作り方とおすすめのお料理/Tokyo Veg Life

麹という菌の役目: この回は塩麹や甘酒も一緒に扱っており、共通の土台になる菌の話から入ります。麹菌はカビの一種で、醤油や味噌、みりん、日本酒のもとになる菌だと紹介します(→麹菌(コウジカビ))。酵素がたんぱく質をうま味のアミノ酸に変えるため、素材のうま味が引き出されるという説明です。添加物のなかった時代から、保存のためにも使われてきたと述べます。

生麹と乾燥麹の違い: 種菌は食材に生やした状態で売られていて、米なら米麹、麦なら麦麹、豆なら豆麹になりますが、一般に出回っているのはおもに米麹で、この回もそれを使います。中間のタイプは冷蔵コーナーで手に入りやすいとも触れます。乾燥麹は常温で何か月も保存できるのに対し、生麹は冷蔵で1か月ほど。そのぶん菌の力が強いとしています(→生米麹)。

醤油をひたひたに: 作り方は塩麹よりさらに簡単だとしています。保存容器に米麹を入れ、かぶるくらいの醤油を注いでふたは軽く載せるだけ。麹が醤油を吸うので、ひたひたになるよう必要に応じて足します。分量を量る場面はなく、かぶるくらいという目安だけで進みます。1日1回混ぜながら5〜7日置き、甘い香りがしてきたら完成です。塊になっている麹は、ほぐしてから仕込みます。

加温せずに常温で: 発酵器で温めて作ることもできるようだが、と前置きしたうえで、醤油は熱を加えすぎると香りが飛んでしまうため、醤油麹だけは常温で発酵させていると述べます(→ヨーグルトメーカー・発酵器)。同じ回で作る塩麹や甘酒は60℃で6時間の加温でも仕上げているので、麹の調味料でも扱いを分けていることになります。

甘辛い味の使いどころ: 味は醤油とみりんを合わせたような甘辛さになると表現します。すりごまや練りごまと合わせて和え衣にするほか、いちばんの勧めはシンプルな炒め物だとしています。青菜とひじきを炒めて醤油麹を加え、蓋をして少し蒸らすだけ。冷ましてからのほうが味がしみます。弱火で10分ほど煮るだけの煮物も挙げます。みりんも出汁も使わずに煮物が作れるとも述べます。