干し椎茸の出汁
出汁
干し椎茸の出汁は、動物性の出汁にはないグアニル酸といううま味成分を含みます。水で戻すときに出る戻し汁を、出汁として使います。
どんな味?
干し椎茸を水で戻すときに出る戻し汁が出汁になり、グアニル酸というかつお節や昆布とは別種のうま味成分を含みます。動物性の出汁と合わせるとうま味が幾重にも重なるため、精進料理では椎茸出汁が主役になります。生の椎茸を乾燥させる過程でうま味成分が増える性質を利用したもので、生の椎茸よりグアニル酸の量が大幅に増えるとされています。戻す際の温度が低いほど酵素がゆっくり働き、うま味成分がより多く引き出されるとされています。乾物として長期保存できる点も、生の椎茸にはない出汁の使い方を可能にしています。
使い方
お湯で戻すと風味が半減するため、冷蔵庫で5〜8時間、水にひたして戻すのが基本です。時間がないときは少し温めた水で戻すと時短になりますが、香りはやや落ちます。戻したあとの椎茸は軸を落として煮物や炊き込みご飯の具に使えます。戻し汁は使う直前まで冷蔵しておくと、風味が保たれやすくなります。
合わせ方
合わせ出汁(昆布とかつお)に少量加えると、うま味の層が増して複雑な味わいになります。精進料理では豆腐や野菜の煮物の出汁として、動物性の出汁の代わりに使われます。煮物や炊き込みご飯の汁気としてそのまま使うと、椎茸の香りが料理全体に広がります。
保存
戻し汁は冷蔵で2〜3日を目安に使い切ります。長く置くと風味が落ち傷みやすくなるため、使わない分は製氷皿で冷凍しておくと便利です。戻す前の乾燥した干し椎茸自体は、密閉して常温の冷暗所に置けば長期保存できます。