米の説図鑑 | オトモドリンク&イーツ

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残ったご飯は熱いうちに冷凍する?

熱いうちに冷凍してよいかは、かたさと衛生で答えが分かれます。

温度で、ごはんが硬くなるか、火が通るか

冷凍 −10〜−20℃硬くならない60℃以上硬くならない・火が通る−20℃0℃60℃100℃98℃で20分=芯まで火が通る冷蔵 0〜5℃いちばん硬くなる
老化(β化)=炊いたごはんが冷めて硬くなること、糊化(α化)=生の米に火が通ること。檜作進(1970)と農林水産省によると、老化は0℃付近で最も速く、−10〜−20℃と60℃以上ではほとんど起こらない。糊化は60℃付近から始まり、98℃以上で20〜30分あれば十分とされる。

言われていること

炊きたてのご飯を熱いうちに小分けして冷凍する方法は、家庭向けの料理動画で広く紹介されています。炊きたてをラップで湯気ごと包み、薄く平たくしてから、粗熱が取れたら冷凍庫へ入れる手順です(きじまごはん)。冷めてからラップすると硬くなり水分が偏るので、高さ1.5cmほどに均一な形へ整えて湯気ごと包む手順もあります(山﨑大輔)。公的な案内も、米飯は小分けにして速やかに冷蔵庫か冷凍庫へ入れる形です(農林水産省)。

測った結果

柴田ら2017は、岐阜県産コシヒカリの無洗米を150gの円筒に成型し、炊き立てと比べました。炊いてすぐ冷凍した飯は、解凍後のかたさが炊き立てと有意差はありませんでした。室温で1時間冷ました飯は、ラップありの上の層が炊き立てと有意差はありませんでした。ラップなしの上の層は、冷ました直後に46.1kPaで、炊き立て32.9kPaより有意に硬くなりました。1日冷凍・解凍後は39.8kPaでした。

測った人・対象・方法

柴田ら2017(一次研究)の条件は、炊飯後に直ちに冷凍する区と、室温20.6℃で1時間冷ましてからラップあり・なしで冷凍する区の比較です。冷凍は家庭用冷蔵庫の冷凍室で1日と1か月、解凍は600W相当(実測483W)の電子レンジで2分です。冷凍のときは、どの区もラップで包みました。品種はコシヒカリ1種類で、官能検査はありません。

手の打ち方

炊きあがったら一食分ずつに分け、薄く平たくして1時間以内に冷凍庫へ入れます(スコットランド食品基準庁)。室温に長く置くのは避け、冷凍しない残りは10℃以下の冷蔵へ回します(大阪府)。冷蔵なら24時間以内に食べ切り、温め直しは1回までにします。温め直すは600Wで2分前後、取り出したらすぐほぐすのが料理家の手順です(きじまごはん)。1か月冷凍した飯も測った範囲では変わらず、保存は1か月までが目安です。

ほぐす
しゃもじ
ほぐす写真: Gribeco / CC BY-SA 4.0

まだ分かっていないこと

冷まさず冷凍したときの庫内温度の上昇や菌の増え方は、この研究では測っていません。論文は懸念として書くだけです。Junejaら2019が、10〜49℃の一定温度と冷却の温度履歴で、セレウス菌の増え方をモデル化しています。冷まし時間ごとの菌数は、抄録では確認できていません。解凍の温めムラ(中心100.4±0.6℃・端31.5±7.6℃)も、論文で課題として残っています。

本文に出てくる道具

出典

  1. 論文 柴田(石渡)奈緒美ら(2017) 冷凍米飯の品質に及ぼす炊飯後の冷まし工程と冷凍保存条件の影響
  2. 論文・英語 Juneja VK, Golden CE, Mishra A, Harrison MA, Mohr T, Silverman M(International Journal of Food Microbiology)(2019) Predictive model for growth of Bacillus cereus during cooling of cooked rice
  3. 公的機関 大阪府 セレウス菌、ウエルシュ菌による食中毒を防ごう!
  4. 動画 きじまごはん(きじまりゅうた) 【おいしい冷凍ごはんの作り方】家の冷凍庫+レンジ解凍でふっくらやわらか。覚えておいて損はない大人の家庭科
  5. 動画 山﨑大輔 【すべてのお米にフェアなチャンスを。】 【知らないと損】味が1ランクUPする「本当に美味しい冷凍ご飯」の作り方。
  6. 公的機関・英語 Food Standards Scotland(スコットランド食品基準庁) Safe food storage
  7. 公的機関 農林水産省 セレウス菌(細菌)[Bacillus cereus]

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