米の科学図鑑・におい・色
脂肪酸度
脂肪酸度は、貯蔵中にどれだけ古米化が進んだかを示す値です。
起きていること
米の脂質が分解されてできた遊離脂肪酸の量を表す値です。貯蔵中にヘキサナールなどのにおい成分ができるのと同じ反応で増えるため、古米化がどこまで進んだかを示す指標として使われます。表しているのは味ではなく貯蔵で起きた変化の量のほうで、研ぐときからにおう症状を数値の側から見た項目にあたります。値そのものは、においとして分かるより前の段階を表します。
変わる条件
貯蔵が進むほど高くなります。同じ時期には水分含量やα-アミラーゼ活性の低下、でんぷんの分解による還元糖の増加も起こるとされ、これらは並行して進む変化です。近赤外分光の食味計の判定項目の1つですが、この項目だけは玄米でのみ測られ、等級の検査とは別に行われるものです。白米だけを買う場合、この値を目にする機会はほとんどありません。
よくある勘違い
「脂肪酸度が低い米はおいしい」という言い換えは、指標の範囲を超えています。示しているのは貯蔵の進み具合までで、食味値が高い米はおいしいと同じく、推定値を味の順位として読み替えることになります。新米のほうが古米よりおいしいも、炊き方や保管の条件が違えば、この値だけでは決まりません。同じ値でも、炊いた後の印象までは決まりません。
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