器具図鑑
円錐ドリッパー(ドリッパー・フィルター)
円錐ドリッパーは、底に大きな穴が1つ開いた形で、注ぎ方の違いがそのまま味に出る器具です。底に大きな穴が1つ開いた円錐形のドリッパーで、ハリオV60が代表格です。メーカーのハリオは、円錐だと粉の層が深くなり、湯が中心へ流れると説明し、V60の名は円錐の角度60°から来たといいます。内壁のリブ(溝)は上まで高く伸び…
台形ドリッパー(ドリッパー・フィルター)
台形ドリッパーは、底が平らで湯が溜まりやすいため、誰が淹れても味がそこそこ同じになる器具です。底が平らで、小さな穴が1〜3個開いたドリッパーです。湯が底に溜まってから落ちるので、注ぎ方の影響を受けにくい。カリタ、メリタが代表的です。解説動画3本は、円錐に比べて台形は味の厚みやまとまりが出やすく…
ペーパーフィルター(ドリッパー・フィルター)
ペーパーフィルターは、豆の油分を紙で止めるため、澄んだ味になる濾し紙です。紙で濾すと豆の油分が出にくいので、クリアな味になると言われます。スウェーデンの職場のコーヒーを測った研究では、油に含まれるカフェストールは、家庭で紙で濾した5点で中央値12 mg/L、煮出しで939 mg/L…
手挽きミル(ミル(挽く))
手挽きミルは、挽きたてが味に最も効くため、器具を1つだけ買うならまず選ぶべき道具です。挽きたてかどうかが、コーヒーの味に最も大きく効きます。粉は挽いた瞬間から香りが飛び始め、数十分で明確に落ちます。焙煎や産地を語る前に、まずここです。
電動ミル(臼式)(ミル(挽く))
電動ミル(臼式)は、手挽きと同じ原理で速く粒度も安定するため、毎日飲むなら手間の差が大きい道具です。手挽きと原理は同じですが、速く、粒度も安定します。2人分以上を毎日挽くなら、手挽きの労力が現実的な障害になってきます。粒度の話では、エスプレッソ用の粉に微粉(100µm 未満)を足す実験で、スイスの大学のチームは…
細口ケトル(ケトル・サーバー)
細口ケトルは、注ぎ口が細く長いため、湯の落ちる場所を自分で決められるケトルです。注ぎ口が細く長く曲がったケトルです。湯の量と落下点を正確にコントロールできるため、ハンドドリップでは事実上の必需品になります。ペンシルベニア大学のチームは、細口ケトルで湯を注ぐ高さと湯の太さを変え、透明な粒で粉の動きを…
急須(茶器)
急須は、内部の茶こしの形式によって茶葉の開くスペースと味の濃さが変わる、日本茶用の道具です。急須は、日本茶を淹れるための土瓶型の道具です。内部の茶こしの形式(帯網・ささめ・かご網)によって、茶葉が開くスペースと味の濃さが変わります。台湾の大学の研究チームは…
保存容器(キャニスター)(計量・保存)
保存容器(キャニスター)は、豆や茶葉を劣化させる酸素・光・湿気・熱の4つから守る容器です。コーヒー豆も茶葉も、酸素・光・湿気・熱の4つで劣化します。買ったときの袋のまま、キッチンの棚(=コンロの近く)に置くのが、いちばんやってはいけない保存です。YouTuber の hiro(every coffee)は…
ウェーブドリッパー(ドリッパー・フィルター)
ウェーブドリッパーは、底が平らで専用の波型フィルターを使い、湯が壁を伝わらず粉全体を通る器具です。底が平らで、専用の波型(プリーツ状)ペーパーを重ねて使うドリッパーです。ドリッパーの内壁とフィルターの間にすき間ができるため、湯が壁を伝わらず粉全体を通ります。円錐ドリッパーの注ぎ方への感度と…
金属フィルター(ドリッパー・フィルター)
金属フィルターは、紙の代わりに細かい網を使うため、豆の油分ごと味わえるフィルターです。紙の代わりにステンレスなどの細かい網を使うフィルターです。豆の油分と微粉を紙ほど遮らないため、ペーパーフィルターよりも重く、とろみのある口当たりになります。フレンチプレスに近い仕上がりですが…
ネルドリップ(ドリッパー・フィルター)
ネルドリップは、起毛した布の袋で湯を通し、紙と金属の中間のようなまろやかな口当たりになる淹れ方です。ネル(起毛した布)を袋状に縫った道具で湯を通す、古くからある淹れ方です。布の繊維は紙よりも粗く、金属よりは細かいため、紙と金属の中間のような口当たりになります。喫茶店の一杯を思わせる…
浸漬式ドリッパー(ドリッパー・フィルター)
浸漬式ドリッパーは、底に弁を備え、湯を溜めてから一気に抜く仕組みのドリッパーです。底に開閉できる弁を備えたドリッパーで、湯を注いだあとしばらく溜めておき、サーバーに乗せて弁を開け一気に落とす仕組みです。粉全体が均一に湯に浸かるため、円錐ドリッパーのような注ぎ方の技術に左右されにくく…
漂白紙と無漂白紙(ドリッパー・フィルター)
漂白紙と無漂白紙は、白いか茶色いかがパルプを漂白しているかどうかの違いだけのペーパーフィルターです。同じペーパーフィルターでも、白い漂白タイプと、茶色い無漂白(ナチュラル)タイプがあります。白いのは製造工程でパルプを漂白しているため、茶色いのは漂白していない紙そのものの色です。現在主流なのは酸素などを使う漂白方式で…
ドリッパーの材質(ドリッパー・フィルター)
ドリッパーの材質は、同じ形でもプラスチック・陶器・ガラス・金属で湯温の落ち方が変わる要素です。同じ円錐ドリッパーや台形ドリッパーの形でも、素材はプラスチック・陶器・ガラス・金属に分かれます。素材によって熱の伝わり方と保ち方が違うため、同じ淹れ方でも湯温の下がり方が変わります。見た目や重さだけでなく…
フィルターのサイズ(ドリッパー・フィルター)
フィルターのサイズは、ドリッパーの形ごとに号数が決まっており、合わないと密着しない規格です。ペーパーフィルターは、ドリッパーの形(円錐・台形)ごとに専用のサイズが決まっています。台形は1〜2人用などの号数表記、円錐は01・02・03といった号数表記が一般的です。形が合っていても号数が違うと密着しません。…
コニカル刃とフラット刃(ミル(挽く))
コニカル刃とフラット刃は、同じ臼式のミルでも刃の形によって粒の揃い方や挽き心地が変わる2つの方式です。手挽きミルや電動ミル(臼式)の内部には、円錐形のコニカル刃と、円盤状のフラット刃という2つの方式があります。コニカル刃は粒の大きさに幅が出やすく、フラット刃はより均一に揃うとされ…
挽き目の段階(ミル(挽く))
挽き目の段階は、細かい順に極細挽きから粗挽きまで分かれ、同じ豆でも挽き目で別の抽出になります。コーヒーの挽き目は、細かい順に極細挽き・細挽き・中細挽き・中挽き・粗挽きと段階分けされます。粒が細かいほど表面積が増え、同じ時間でも濃く速く抽出が進みます。エスプレッソは極細、ドリップは中細〜中で…
プロペラ式の電動ミル(ミル(挽く))
プロペラ式の電動ミルは、刃が高速回転して豆を切り刻む、電動ミルの中でいちばん手ごろな方式です。プロペラ(ブレード)状の刃が高速回転し、豆を切り刻んで粉にする方式です。構造が単純で本体が小さく、価格も比較的抑えられているため、電動ミルの入門機として広く売られています。電動ミル(臼式)のように粒を整える仕組みを持たず…
粒度の揃い方(ミル(挽く))
粒度の揃い方は、同じ挽き目でも粒がばらつくと、同じ粉の中で濃さが割れてしまう要素です。同じ挽き目に設定しても、実際にできる粉の粒は完全には均一になりません。細かい粒(微粉)は早く抽出され尽くし、粗い粒は抽出が足りないままになり、同じ一杯の中で過抽出と未抽出が同時に起きます。刃の方式と精度が、この揃い方に直結します。…
ミルの掃除道具(ミル(挽く))
ミルの掃除道具は、内部に残る微粉と油分を落とすための、専用のブラシや洗浄タブレットです。ミルの内部には、挽くたびに微粉と油分が残ります。専用のクリーニングブラシや洗浄タブレットなど、掃除のための道具がいくつか売られています。分解できない、または水洗い不可の機種が多いため、乾いた状態で汚れを落とす道具が中心になります。…
温度調節ケトル(ケトル・サーバー)
温度調節ケトルは、湯温を数℃刻みで設定・保温できる、湯温そのものを管理する電気ケトルです。温度を数℃刻みで設定でき、その温度のまま保温もできる電気ケトルです。注ぐ場所を細かく操る細口ケトルとは違い、湯温そのものを一つの調整項目として扱えるのが持ち味です。同じ茶葉でも温度によって渋みや甘みの出方が変わるため…
やかん(ケトル・サーバー)
やかんは、直火やIHで一度にたっぷりの湯を沸かし、必要な分だけ使う道具です。直火またはIH対応の熱源にかけて、湯を沸かすための道具です。細口ケトルのように注ぎ口の細さを重視するのではなく、一度にたっぷりの湯を沸かすことに向いています。熱々の紅茶を淹れる場面や、急須へ何度も湯を注ぎ足す場面など…
サーバー(デカンタ)(ケトル・サーバー)
サーバー(デカンタ)は、ドリッパーの下に置いて、側面の目盛りで抽出中の量を確認できる容器です。円錐ドリッパーや台形ドリッパーの下に置いて、落ちてきた液体を受け止める容器です。側面の目盛りで抽出中の量をその場で確認できるのが特徴です。耐熱ガラス製が主流で、そのまま食卓に出せるものから…
0.1g単位のスケール(ケトル・サーバー)
0.1g単位のスケールは、湯や粉の重さを細かく量り、感覚を数字に置き換える道具です。湯や粉の重さを0.1g単位で量れるはかりです。体積のカップ計量より粉の密度差の影響を受けにくく、毎回近い濃さに近づけやすくなります。多くの機種は湯を受けながら測れる防水仕様で、注いだ湯量を確認しながら抽出できるのも利点です。…
タイマー(ケトル・サーバー)
タイマーは、蒸らしや浸漬にかかる時間を計り、抽出を時間の面でも管理できる道具です。抽出にかかる時間を計るための道具です。ハンドドリップの蒸らし30秒や、フレンチプレスの浸漬4分のように、味を左右する要素のうち時間だけは器具を選ばず管理できます。スケールに内蔵されているタイプと…
宝瓶(茶器)
宝瓶は、取っ手が無く、低温で淹れる玉露などのために使う小ぶりの急須です。取っ手が無く、注ぎ口と持ち上げ用のつまみだけを備えた小ぶりの急須です。低温で淹れる玉露や上級の煎茶のために使われる茶器で、本体を素手で持てる温度までしか使わない前提の形をしています。容量は100〜150ml程度と小さく…
湯冷まし(茶器)
湯冷ましは、沸かした湯を器に移し替えることで温度を下げる道具です。沸かした湯を注ぎ移し、器に触れる面積を増やして温度を下げるための道具です。玉露や上級の煎茶など、低温で淹れる茶葉に湯を使う前の工程で用いられます。温度計が無くても、移す回数と器の大きさで温度をおおよそ再現できます。…
茶こし(茶器)
茶こしは、急須を持たない器でも、茶葉をろ過して淹れられるようにする道具です。急須を持たない器(マグカップや蓋碗、湯呑みなど)で茶葉を使うときに、器の上に乗せて茶葉をろ過するための道具です。急須は内部に茶こしを内蔵していますが、単体の茶こしがあれば急須以外の器でも茶葉から淹れられます。網の細かさによって…
蓋碗(茶器)
蓋碗は、蓋・碗・受け皿の3点だけで、急須を介さずに淹れて飲める中国茶の茶器です。蓋・碗・受け皿の3点からなる中国茶の茶器です。蓋を少しずらして茶葉を押さえながら注ぎ分ける、シンプルな仕組みを持ちます。急須を介さないぶん構造が単純で、茶葉の香りや葉の状態をそのまま観察しやすいのも特徴です。烏龍茶など…
メジャースプーン(計量・保存)
メジャースプーンは、決まった容量ですくうことで、毎回同じ一杯にして味のブレを減らす道具です。コーヒー粉や茶葉をすくって量るための、決まった容量のスプーンです。はかりを使うほどではない場面でも、目分量より安定した量を再現できます。多くはすり切り1杯で約10g前後になるよう作られており…
真空保存容器(計量・保存)
真空保存容器は、ポンプで空気を能動的に抜き、密閉よりさらに酸素の少ない状態を作る容器です。ポンプで容器内の空気を能動的に抜き、密閉よりさらに酸素の少ない状態を作る保存容器です。保存容器(キャニスター)の多くは蓋を閉じるだけの密閉や、ガスだけを逃す一方向バルブですが、こちらは既にある空気そのものを吸い出す点が異なります。…
バルブ付きの袋(計量・保存)
バルブ付きの袋は、一方向の弁で内側から出るガスだけを逃がし、外の空気は入れない保存袋です。袋に一方向の弁(バルブ)が付いており、内側から出るガスだけを逃し外の空気は入れない仕組みの保存袋です。焙煎したてのコーヒー豆は数日〜数週間、炭酸ガスを出し続けるとされ、密閉しきった袋だと内部の圧力で膨らんだり破裂したりします。…