焼き鳥
焚き火・炭火
焼き鳥は、炭火だからうまい、串ごとの焼き分けが決め手の料理。
どんな料理?
鶏もも肉を一口大に切って串に刺し、白い灰をかぶった炭の遠火でじっくり焼く料理です。味は塩とたれの2系統が基本で、塩のときは酒を先に振ってから塩をふると味がのります。部位を分けて刺せば、もも・皮・砂肝が1本ずつ違う食べものになります(鶏1羽を約28種類の串に分けられる・Munchies の Chef Kono)。網に直接のせるより串のほうが返しやすく、遠火なら脂が落ちても炎が上がりにくくなります。
材料
1〜2人分で鶏もも肉300g、長ねぎ1本、竹串8〜10本。味付けは塩こしょうか、しょうゆ・みりん・砂糖を各大さじ2で軽く煮詰めたたれを用意します。串は15cm前後だと焚き火台の網にきれいに収まります。
作り方
鶏ももを3cm角に切り、3cmに切ったねぎと交互に串へ刺します。炭が白くなってから網をのせ、焼き目がついたら返しながら火を通します。たれの串は30秒ほどごとに返すと、砂糖の焦げが付く前に照りが出ます。中心温度75℃で1分間以上の加熱が、食中毒を防ぐ目安です(厚生労働省)。切って中心がピンク色なら生焼けです。竹串を刺して透明な肉汁が出るまで必ず火を通してください。
コツ・注意
炭火の匂いは、落ちた脂が炭の上で煙になり、肉に戻ることで付きます。同じ煙が多環芳香族炭化水素も運ぶので、炭を網の片側に寄せ、串を炭の真上から半分ずらして焼くと、匂いを残したまま煙をくぐる量を減らせます。韓国・食品医薬品安全処の研究(Lee ら、2016年)は、落ちる脂を受けて取り除くと4種の多環芳香族炭化水素が48〜89%、煙を逃がすと41〜74%減ったと報告しました。焼き時間も効き、一口大に小さく切って短い時間で焼き切るほうが焦げの成分は少なくなります(7分焼いた焼き鳥で1-ニトロピレンが1gあたり43ナノグラム・1986年の論文)。
出典
- 論文・英語 Lee JG, Kim SY, Moon JS, Kim SH, Kang DH, Yoon HJ(Food Chemistry)(2016) Effects of grilling procedures on levels of polycyclic aromatic hydrocarbons in grilled meats
- 論文・英語 Kinouchi T, Tsutsui H, Ohnishi Y(Mutation Research)(1986) Detection of 1-nitropyrene in yakitori (grilled chicken)
- 論文・英語 Rigi P, Kamani H, Ansari H, Mohammadi L, Dargahi A(Scientific Reports)(2025) Health risk assessment of polycyclic aromatic hydrocarbon compounds (PAHs) in grilled meats in Zahedan city of Iran
- 動画・英語 Munchies Master the Art of Yakitori with Chef Kono
- 公的機関 厚生労働省 WEBマガジン 食中毒予防:お肉はよく加熱して食べよう
解説動画: 炭火の焼き鳥講座:炭の詰め方と火力の使い分け/創作和彩こもれび
概要: 店で炭火の焼き鳥を焼く工程を、最初から最後まで通して見せた回。串の扱いより先に炭の敷き方を重視し、コンロの場所ごとに違う火力を使い分けながら焼いていく。何ヶ月も焼き続けて気付いたことをまとめたとしており、塩焼きとタレ焼きの手順の違いにも触れている。
炭は隙間なく詰める: 炭は隙間を作らずに敷き詰めるのが基本。焼いているうちに炭が燃えて減ると炭と炭の間に隙間ができ、そこから炎が上がってしまうという理屈。底までしっかり炭で埋めておけば強火にしても炎は立たず、煙しか出ない状態を保てる。焼き終盤は炭が弱ってくるので、その都度組み替えて敷き直す。
場所ごとの火力差を使う: コンロの奥側は手前より焼けるのが遅いため、アルミホイルなどをかませて奥の炭を高くして焼き加減をそろえる。両端も焼けづらいので、串をあまり置かないようにしている。 逆に真ん中はどうしても火力が一番強い。焼けすぎそうな串はそこからどかし、弱い場所へ移したり持ち上げたりして、置く場所を変えることで火の入り方を調整する。
火力の調整と串の返し方: 火力そのものはコンロの下にある窓を開け閉めして調整する。基本は煙が出るくらいで問題ないとしており、炎が上がらなければ近い火でも大丈夫だという。焼いている間は串をこまめに返し、両面に均等に火を入れていく。
塩焼きとタレ焼き: 塩焼きの場合は焼く前に塩を振っておく。タレ焼きは焼き上がりに近づいてから、タレを付けては焼くという工程を3回ほど繰り返し、最後もタレを付けながら仕上げる。これを重ねるごとに表面の照りが増していく。