幼鳥

暮らし方をあらわす言葉

巣立ってから最初の換羽を終えるまでの段階です。この時期の羽は成鳥と色も質も違い、同じ種とは思えない見た目になることがあります。

どこを指すか

巣を出てから、最初の換羽を終えるまでが、この段階です。巣立ち直後にまとっているのは幼羽で、成鳥の羽とは作りが違います。多くの小鳥は夏から秋にこれを換え、その後の羽を第1回冬羽と呼びます。環境省の鳥類標識調査を担う山階鳥類研究所では、羽の摩耗と換羽の進み具合から段を読む齢査定が行われています。幼鳥と若鳥は同じ意味ではなく、若鳥は成鳥の羽になる前の、より広い期間を指して使われます。

見分けにどう効くか

成鳥と色が違うために別の種と読んでしまう、取り違えを防げます。手がかりは二つで、一つは嘴の付け根に残る黄色い口の端、もう一つは体の羽が緩く輪郭がふくらんで見えることです。この二つがそろえば、色や模様が図鑑と合わなくても幼鳥として片づけられます。模様で種を決めにいかず、先に段階のほうを決める手順にすると、迷う時間が短くなります。口の端の黄色は数週間で薄れます。

似た語との違い

ヒナと幼鳥は別の段です。ヒナはまだ巣の中にいて、親から食べ物を受け取っている段階を指し、巣を出た時点から幼鳥に移ります。地面にいる羽の生えそろった個体は、地面にいるヒナは巣から落ちたで扱うとおり多くが巣立ち後の幼鳥です。若鳥は幼鳥のあとまで含む広い言い方で、第1回冬羽の個体を幼鳥と書くと段がずれます。文献ごとに線の引き方が違うため、記録には見た特徴も添えます。

身近な鳥で確かめる

ムクドリとスズメが見やすい相手です。巣立ち直後のムクドリは全体が淡い灰褐色で、成鳥のような黒さと顔の白さがありません。同じ群れに混ざっていても色の段が違うので、ムクドリの幼鳥と成鳥で並べると分かれ目がはっきりします。スズメは頬の黒い斑がぼやけます。親のあとを追い、地面で羽をふるわせながら鳴く姿が初夏の住宅地で見られます。手に取ったりはしません。立ち止まらず、離れた位置から羽の緩さだけを見ます。