縄張り

暮らし方をあらわす言葉

一定の空間を、ほかの個体から守る行動です。守る中身は季節で変わり、繁殖期のものと、冬の食べ物をめぐるものがあります。

どこを指すか

一定の空間を占め、ほかの個体を入れないように振る舞うことをこう呼びます。守る中身は季節で変わり、繁殖期のものは巣とその周りの採食場所を同種の雄から守る形が多くなります。もう一つが冬の採食縄張りで、モズのように食べ物のある範囲を一羽で確保し、そこに居続ける種があります。境目は柵のように見えるものではなく、声と追いかけの届く範囲がそのまま線になっていると考えるほうが、実際に近いところです。

見分けにどう効くか

さえずりや追いかけが何をしている行動なのか、意味のほうから見えてきます。同じ枝先へ毎朝戻って鳴く個体はそこを含む範囲を主張していると見られ、飛び出して別の一羽を追い、また戻るなら境目の確かめ合いです。こちらの立つ位置が、相手の行動を変える点も見落とせません。境の内側へ入れば鳴きやみ、ツバメの警戒の声のような調子に切り替わります。声が止まった時点で、自然な行動ではなくなっています。一歩下がり、鳴き始めるまで待ちます。

似た語との違い

行動圏と分けます。行動圏はその個体が日々動きまわる範囲すべてで、採食地も水場も通り道も含みますが、排除するかどうかは問いません。縄張りは行動圏の中の、守っている部分だけを指します。二羽の行動圏は重なってよく、実際に重なります。同じ場所で二種が見えたから縄張りが重なっているとはなりません。守る相手は同種であることが多く、種が違えば同じ範囲を分け合い、混群のように連れ立つことさえあります。

身近な鳥で確かめる

窓ガラスや車のサイドミラーへ向かっていく個体が、分かりやすい例です。ハクセキレイやジョウビタキで春先に見られ、映った自分の姿を入ってきた別の一羽として扱っていると説明されます。何度追い払っても像が消えないため、行動が終わりません。止めたいなら鳥を追うのではなく、ミラーを畳むか覆うほうが早く済みます。同じ個体が毎日その車へ来るなら、その一帯が範囲の内側という手がかりになります。