尾羽

翼と尾の名前

尾羽は、尾の付け根から生える羽そのものです。多くの小鳥で十二枚そろい、付け根は上下から尾筒に覆われているため、外からは見えません。

どこを指すか

尾の付け根から扇状に生える羽で、多くの小鳥では左右六枚ずつ、合わせて十二枚です。中央の一対から外側へ順に数え、いちばん外の一対が外側尾羽になります。付け根は上下から尾筒という短い羽の束が覆い、上側を上尾筒、下側を下尾筒と呼びます。止まっている鳥で見えるのは先寄りだけなので、枚数を数えられるのは尾を広げた瞬間に限られ、ふだんは重なった一枚の板のように見えています。

見分けにどう効くか

長さと先端の形を、体の大きさより先に見ます。先端が一直線に切れるものを角尾、中央がへこむものを凹尾、外側が長く伸びて切れ込むものを燕尾と呼び、輪郭だけで候補が絞れるため遠くの影にも効きます。体の大きさは距離と背景で見誤りやすく、逆光の一羽では当てになりません。似た大きさで迷うヒヨドリとムクドリでも、飛び立って尾を開いた一瞬の形なら先に取れます。

似た語との違い

尾筒と尾羽を分けます。上尾筒と下尾筒は尾羽の付け根を上下から覆う羽で、覆う側であって、尾そのものではありません。腰の白や付け根の色として見えるのは、たいてい尾筒の側です。翼を作る風切羽とは、体を支える面そのものが違います。広げると扇になるのが尾羽、根元をふさいでいるのが尾筒と押さえておくと、図鑑の各部名称図がどこを指しているのか読めるようになります。

身近な鳥で確かめる

ツバメは外側の一対が長く伸びて深い切れ込みを作り、飛ぶ姿の輪郭がそのまま名前になっています。オナガやキジは尾が体より長く、止まった姿でも体と尾の比が読めます。枚数を自分で数えるのは難しく、計測や枚数の定義は山階鳥類研究所の鳥類標識調査の計測法に置かれています。手にとって確かめる方法は取れないので、数えるために近づかないのがこの語の使い方です。