風切羽
翼と尾の名前
翼の後ろの縁をつくる、長い羽です。外側から初列・次列・三列と並び、畳んだ翼で先端がどこまで届くかが、止まっている鳥でも読める手がかりになります。
どこを指すか
翼の後縁をつくる長い羽で、翼を広げた時に面をつくる主役です。外側から順に、手にあたる部分に付く初列風切、前腕に付く次列風切、体に近い側の三列風切と並びます。山階鳥類研究所の鳥類標識調査でもこの三つの呼び分けで記録され、枚数は科ごとにおおむね決まっています。根元側は雨覆におおわれるため、外から見えているのは先の方だけです。
見分けにどう効くか
畳んだ翼で先端がどこまで届くかに落とすと使えます。三列風切の先から初列風切の先までどれだけ突き出るかは止まっている鳥でも読める形質で、旅鳥のように長い距離を渡る種ほど長く出る傾向があります。尾のどこまで届くかも同じ見方です。飛んでいる時は翼の後縁の形として現れ、先がとがるか丸いかに変わります。止まり姿で覚えた突き出しを、飛び立った時の後縁の形と結びつけると両方の場面がつながります。
似た語との違い
雨覆とは長さと並ぶ位置で分かれます。雨覆は風切の根元をおおう短い羽で、翼の前寄りに層をなします。風切は翼の後縁に沿って一列に並ぶ長い羽で、おおう側ではなくおおわれる側です。畳んだ翼では上半分に雨覆の段、下半分に風切の先が見える配置になります。先端の淡色を見て風切と雨覆を取り違えると、模様の出どころが記録に残りません。
身近な鳥で確かめる
電線のムクドリや地面のハクセキレイは、畳んだ翼を横から見せてくれます。背中の羽の下から風切の先が重なって並ぶのが見え、その先端が尾のどこまで届くかを目で追えます。数十秒止まっていれば足ります。部位名は山階鳥類研究所の鳥類標識調査の呼び方に合わせており、同じ個体で、畳んだ形と飛び立った瞬間の翼の形を続けて見ると、並びと後縁のつながりが分かります。