対角線構図

構図

斜めの線で画面に速さを出す

どんな型か

主役や主要な線を、画面の角から角へ斜めに通す型。水平と垂直が安定して見えるのに対し、斜めの線は倒れかけた状態に見えるため、止まっている画面の中にも動きが出る。坂道、階段、腕や視線の向き、雨足など、もともと斜めのものを探して対角に合わせるのが早い。傾きそのものが動きになる。

何が起きるか

目は斜線の端から端へ滑るように動き、画面をいちばん長く使うので広さが出る。同じ被写体でも、水平に置けば説明になり、斜めに置けば出来事になる。広重の大はしあたけの夕立は橋と雨を別々の角度の斜線で重ねてあり、不安定さが夕立の激しさとして働くと読まれることが多い。

使い方

絵では長い辺を対角に合わせ、逆向きの短い斜線を1本足すと画面が締まる。写真はカメラを傾けるのではなく、立ち位置と高さを変えて被写体の線が斜めに見える場所を探すのが先。傾けるなら中途半端にせず、はっきり倒す。海や地平線だけは傾けない。手すりや影はリーディングラインとしても効く。

やりがちなミス

斜めにすれば良くなるわけではなく、建物や水面がわずかに傾いただけだとただの失敗写真に見える。水平線が入る画面では特に目立つ。斜線を3本4本と増やすと視線が引っぱり合って落ち着かない。静けさや荘厳さを出したい場面では逆に働くので、そのときはシンメトリー構図に切り替える。

解説動画: 食べものの写真を対角線構図で撮るときの寄り方/カメラの学校

何をやっている動画か: アップルパイを実際に撮りながら、食べものを対角線構図で撮るときの寄り方を実演している回。同じようなものが並ぶ場面では主役を一つに決めるよう言っていて、全部を入れようとすると何を撮っているのか分からなくなると指摘している。

撮るときの調整: 主役に寄り、手前を大きく奥を小さく写すと画面に斜めのラインが出てくる、と説明している。あわせて、露出をアンダー目にすると大人っぽい印象になる、画面に緑を少し入れると雰囲気が出る、といった調整も勧めながら撮り進めている。