配管や培地がぬるつく
見た目とにおい
判定: このまま様子を見る
ぬめりは病気ではなく、菌が住み着いた印です。はがすほど硝化が落ちるので、流れが細るまでは触りません。
どう見えるか・どんな数字か
配管の内側や培地の表面が、茶色がかったぬるぬるした膜で覆われます。指でなでると滑り、こすると簡単にはがれます。色は茶から灰色までさまざまで、光の当たらない配管の中ほど厚くつきます。においはほとんどなく、水は澄んだままのことが多いところです。変化は速さのほうに出て、同じポンプでも戻り水の勢いがじわじわ細ります。
何が起きているか
膜の正体は、面に住み着いた菌の層です。アンモニアを亜硝酸に、亜硝酸を硝酸に変える硝化菌はここにいます。生物ろ過の担い手は水中に浮いているのではないので、はがすとその分だけ処理の力が減ります。数の回復には時間がかかり、落とした翌日に元へ戻ることはありません。生物ろ材の表面積が効くのも、住む面の広さがそのまま能力になるからです。
どうするか
見えたからといって落としません。触るのは、流れが目に見えて細ったときと、においが変わったときだけです。順に、一度に全部を洗わず半分ずつ日を分ける、洗うなら水道水ではなく系の水ですすぐ、外した部品を乾かさずに戻す。残留塩素の入った水で洗うと、住人ごと落ちてしまいます。ポンプの吸い口の詰まりだけは、膜とは別に毎回確かめます。
起こさないために
膜を守る側で保ちます。足し水の塩素は抜いてから入れる、ろ材を乾かさない、流れを止めない。停電や配管の詰まりで水が止まると、面の菌はすぐ酸素を失います。掃除は流量の落ち方で決めることにして、日付では決めない。においが変わったら卵の腐ったにおいがする、黒く沈んだら培地の底に黒い泥がたまるへ移ります。
どこまで確かめられているか
膜が硝化の本体だという見方は、水槽のろ過を追った研究に支えられています。McKnight ら 2025 は3つの水槽のうち2つで3週目、残る1つで8週目にアンモニアと亜硝酸が検出限界を下回ったと報告しました。立ち上がる速さが水槽ごとに違うことも、この結果の一部です。どれだけ洗えば硝化が何割落ちるかを測った資料は見当たりません。