水面の泡が消えない

見た目とにおい

判定: すぐ手を打つ

消えない泡は、水に溶けた有機物が増えた合図です。泡そのものは害を持ちませんが、同じ有機物が硝化菌の場所を奪います。

どう見えるか・どんな数字か

戻り水の落ち口にできた泡が、数十秒たっても消えません。隅に寄って層になり、白から薄い黄色に色づくものもあります。指で触れても割れにくく、静かな水面へ広がっていきます。曝気を強めた覚えがないのに、泡の山だけが日ごとに厚くなります。においはまだ弱いことが多く、遅れて総アンモニア態窒素(TAN)や亜硝酸が上がり始めます。

何が起きているか

泡の膜を保っているのは、水に溶けたタンパク質などの有機物です。空気を含んでも膜が破れにくく、水が澄んで見えても溶けている量は増えています。泡そのものは魚を害しませんが、同じ有機物が従属栄養菌の餌になり、生物ろ過の担い手が使うはずの面と酸素を奪います。固形物として見えていた汚れが、溶けた形へ移った段階です。

どうするか

有機物の入り口と出口を両方いじります。順に、沈殿槽の底から泥を抜く、フィルターの固形物を出す、給餌を減らす、枯れ葉と枯れ根を系から出す。抜いた水は戻さず捨て、減った分を足し水で補います。泡はいちばん遅れて引くので、消え方だけでは判断しません。総アンモニア態窒素(TAN)と亜硝酸を数日測り、上がるなら亜硝酸が跳ね上がったへ移ります。

起こさないために

固形物を床へ送らない配置にしておきます。魚の水を先に沈殿槽へ通し、底の泥を決めた間隔で抜く。餌は食べきる量にとどめ、魚を増やせば有機物も増えると見込んで抜く回数を先に増やす。水温が上がる時期は分解も速いので、同じ餌でも溶ける量が増えます。浮遊物(TSS)の見え方を追う習慣があれば、泡より早く気づけます。

どこまで確かめられているか

泡の量と有機物の量を直接結んだ測定は見当たりません。溶けた有機物が硝化菌から場所と酸素を奪うことは生物ろ過槽の実験で測られていて、数字は浮遊物(TSS)に並べました。ここで言えるのは、泡が厚くなった時期に総アンモニア態窒素(TAN)と亜硝酸が遅れて動くという順番までです。泡の高さから有機物の量を読む目盛りは、まだありません。

解説動画: 水槽の端に泡が溜まってしまいました( ; ; )/多頭飼いファミリー(ミクル)

泡の心当たりは四つ: 動画は、自分の水槽の端に泡がたまって消えないところから始めて、考えられる原因を四つに分けます。水の富栄養化、魚が出す粘液、水草を切った跡から出る分泌物、そして水をきれいにする菌の死骸。ここから一つずつ、何が起きているのかとどうすればよいかを順に説明していきます。

溶けたタンパク質: 一つめは富栄養化です。餌の食べ残し・フン・枯れた水草・魚の死骸を水の中に放置すると、それが分解されていく過程でタンパク質が出て、泡の元になると言います。そのままにすれば泡だけでなく、悪臭や水面に油膜が張る状態にも進む。だからごみを水中に残さないのが先だと述べます。

魚が多く出す粘液: 二つめは魚の粘液です。粘膜からぬめりを出すこと自体は普通だが、いつもと同じ飼い方なのに泡が出たなら、けがをしているか弱っていてふだんより多く粘液を出している見込みがある、という読み方をします。魚をたくさん入れている容器ほど当てはまるので、泡に気づいたら魚の様子を見るよう勧めます。

水草を切った跡: 三つめは水草の分泌物で、トリミングした断面から出るものです。これはそれほど悪いものではないと動画は分けます。切られた植物が、けがをふさごうとして出しているのだ、という説明のしかたです。手入れをした直後にだけ泡が立ったのなら、この分泌物のほうだと読み分けられることになります。

カルキを抜き忘れた水: 四つめは投稿者自身の失敗です。水換えのときに残留塩素を抜かずに水道水をそのまま入れてしまい、水槽の菌が一度に死んだ。その死骸がたまったことと、同時に水をきれいにする菌が居なくなったことが、今回の泡ができた大きな原因だろうと見ています。菌を大事にしてほしいと短く結びます。