えらの動きが速い

魚のようす

判定: すぐ手を打つ

えらの動きが速いのは、酸素が足りないか、水が刺激になっているかです。見た目より先に、酸素・アンモニア・亜硝酸・pHの4つを測ります。

どう見えるか・どんな数字か

えらぶたの開閉が、ふだんより明らかに速くなります。口を大きく開け、泳ぎ方は変わらないのに呼吸だけが上がるのがこの姿の特徴です。水面には出ていないこともあります。えらや目のふち、ひれの付け根が赤みを帯びることもあります。測るのは溶存酸素(DO)と亜硝酸態窒素(NO₂-N)、それにアンモニアとpHの4つです。

何が起きているか

呼吸が速くなるのは、水の酸素が足りないときと、酸素はあるのに血が運べないときの両方です。亜硝酸は血の色素を、酸素を運べない形に変えます。このため溶存酸素が高くても鼻上げに似た姿になります(FAO 2014)。アンモニアはえらそのものを傷めます。非イオン性アンモニア(NH₃)の割合はpHが高いほど増えます。

どうするか

曝気を上げ、その日の給餌を止めます。餌を止めるのは、入ってくる窒素をまず断つためです。アンモニアか亜硝酸が出ていれば、水温をそろえた水で2〜5割を入れ替えます(FAO 2014)。水道水なら残留塩素を抜いてから足してください。生物ろ材は洗わずに残します。数字がすべて正常なら、水では説明がつきません。

起こさないために

アンモニアと亜硝酸は、ふだんから検出されない状態を保ちます。FAO 2014はどちらも1 mg/Lを超えると毒性が問題になるとしています。餌は30分で食べ切る量にとどめ、生物ろ材を一度にまとめて洗わないこと。洗うと硝化菌ごと落ちます。pHが1日に0.3を超えて動くことも、呼吸を上げる原因になります。

どこまで確かめられているか

水質が崩れると呼吸が速くなるという対応は、FAO 2014の表7.2に並んでいます。亜硝酸が酸素の運搬を妨げる仕組みは同じ本の第3章です。ただし表は症状と原因を並べたもので、呼吸の回数を測った研究ではありません。1分あたり何回なら異常かという線は引かれていません。自分の水槽の平常時を覚えておくほかありません。