アカヒレ

観賞用の小型魚

水温帯: 広い

無加温でも越冬する、手のかからない小魚です。水温の幅が広く、少ない水量でも飼えます。

どんな魚か

全長4cmほどの小魚で、数匹以上の群れにすると落ち着きます。原産は中国とベトナムの、水草の茂った流れのゆるい川です(FishBase)。少ない水量でも飼え、水温の幅も広いので扱いは楽なほうです。ただし丈夫さは、立ち上げ途中の水に入れてよい理由にはなりません。魚を入れるのはフィッシュレスサイクリングを終えてからです。

水温とpHの範囲

FishBase は18〜22℃、pH 6.0〜8.0(dH 5〜19)を挙げ、5℃まで耐えるとも書いています。系の折り合いは水温18〜30℃・pH 6〜7(Somerville ら 2014)で、pH の幅がそのまま重なる数少ない魚です。加温しない設計にするなら、水温を一日のうち何度か測り、朝と昼の差を先に確かめます。

餌と成長

口が小さいので、粒の細かい餌を少しずつ与えます。育成期の給餌率は体重の1〜2%が目安ですが(Somerville ら 2014)、1匹1g未満の魚では量れません。数分で食べきる量に抑え、食べ残しの有無で次の量を決めるほうが確かです。残った餌はそのまま餌からアンモニアへの入口になり、増えた分は数字に出ます。

組み合わせやすい作物

水温の幅が広く、リーフレタスやサンチュ、葉ネギのような葉物と合わせやすい魚です。加温しないぶん、冬に伸びが止まることは織り込んでおきます。小さな魚が数匹では、出る養分は葉物1〜2株ぶんと見るのが妥当で、床を先に広げると硝酸態窒素(NO₃-N)が薄くなり、葉の色が落ちます。葉物を増やすときは、魚の数ではなく餌の量から数えます。

法と入手のこと

観賞魚店で買える外来の魚で、外来生物法の特定外来生物ではありません。だからといって池や水路に放さない——逃がした魚は元に戻せません。FishBase は原産地の野生個体について絶滅したと考えられていると記し、IUCN の評価は情報不足のままです。増やす前に置き場所を数え、引き取り先を買う前に決めておきます。

解説動画: 水槽用ヒーター不要!?ヒーターを使わずに飼育できる観賞魚5+1種類/トロピカチャンネル

最初に挙がる魚: 動画はヒーターを使わずに飼える魚を並べ、最初に挙げるのがアカヒレです。中国原産のコイの仲間で、10℃程度まで耐えると言われる丈夫さ。大きくても全長3〜4cmにしかならないので小さな水槽でも飼え、寿命は4〜5年、性質もおとなしく、環境が整えば殖えると紹介します。

熱帯魚との差: 比べる相手として、多くの熱帯魚の適温は25℃前後だと置きます。グッピーやプラティ、ベタは18℃あたりが限界で、そこを切ると種類によっては死んでしまう。いっぽうメダカやキンギョ、コイは0℃近くでも耐え、フナやタナゴなど日本の淡水魚も10℃前後を目安にできると並べます。逆に25℃前後の水は熱すぎて、夏は冷やす側の道具が要るとも述べます。

無加温で始める段取り: 加温せずに飼うときの注意も挙げます。ひとつは暖かい季節に飼い始めること——加温された店の水槽から急に低い水温へ移すとショックで死ぬことがある。もうひとつは屋外や玄関・窓際を避けて室内に置くこと。エアコンのある部屋のように、一日の変化が小さい場所がよいとします。

勧めてはいない: 3つめは10W程度の超小型ヒーターやパネルヒーターを使うこと。ヒーター無しの話をしながら、動画は加温しない飼い方を勧めるものではないと何度も断ります。飼えるかどうかと、その魚にとって快適かどうかは別の話——ヒーターが壊れたときに生き残りやすい魚、という置き方で結びます。