チョウザメ
冷水性の魚
水温帯: 広い
20℃前後を好み、低い水温にはよく耐えます。そのぶん長く生きて大きくなるので、置き場所の話が先に来ます。
どんな魚か
口が下を向き、ヒゲで底をさぐって餌を見つける古い系統の魚です。体の側面には硬い鱗が列をなし、泳ぎは底に張りつくよう。底生の貝や甲殻類、小魚を食べます。成熟までに20年以上、寿命が100年を超える種もあり、日本ではベステルなどの養殖交雑種が流通しています。小さな個体から始めても、置き場所の話が先に来ます。
水温とpHの範囲
白石ら 1995(水産増殖)は、ベステルという雑種の卵で15℃、仔魚で20℃を最適と報告しました。成魚の適温を家庭規模で測った資料は見当たりません。20℃前後を軸に、冬の低水温にはよく耐えるという置き方までです。pHは折り合いの6.8〜7.0で足り、水温よりも底の水が動いているかが効きます。
餌と成長
目よりも嗅覚とヒゲで餌を探すので、浮く粒は届きません。沈む粒を、底の開けた場所へ置くように与えます。同居魚が先に取ってしまうと痩せます。伸びは水温で変わり、低いほど食いも成長も落ちます。量の判断はえさを残すようになったと、底に残った粒の数で見ます。吻で底をさらうので、砂利は薄く敷きます。
組み合わせやすい作物
20℃前後で回るため、冷水と温水の中間の作物が組めます。リーフレタスと葉ネギが素直で、気温が上がる時期はバジルも伸びます。魚が大きくなるほど餌の量が増えるので、硝酸態窒素(NO₃-N)が余りはじめたら床の面積を先に広げます。糞の量も増えるため、沈殿槽を先に置き、その掃除が日々の仕事の中心になります。
法と入手のこと
在来にいない魚なので放流しません。都道府県の内水面漁業調整規則は、水産動物を移殖するのに知事の許可を要ると定めています。1998年から全種がワシントン条約の規制下にあり、国境をまたぐ取引には輸出国の許可書が付きます。国内の養殖場から入手できますが、長く生きるので引き取り先を決めてから迎えます。
解説動画: 【あそびば】チョウザメ飼育は難しい?挑戦するも失敗!原因は水質餌不足寄生虫?/あそびば
3匹とも残らなかった: 動画は、迎えたチョウザメ3匹がすべて死んでしまったところから始まります。この小さいサイズを乗り越えれば、あとは飼いやすくなると言われている。その手前で環境に合わせきれなかった、という見方をまず置き、何がまずかったのかを自分で数え直す備忘録として撮られています。理由は三つ挙がります。
点滴で6時間: 水合わせは、迎え先の大きなプールから水を細く落とし続ける点滴の形で行っています。少しずつ足しては、あふれたぶんが常に流れ出るようにして、6時間ほどかけた。撮影者はここについてはそこまで急がせてはいないはずと見ていて、水合わせを直接の原因からはいったん外し、三つの理由を順に並べていきます。
屋外の水は急に変わる: 入れた先は屋外の循環水槽で、いろいろな生き物が同居し、しかも雨ざらしです。ゲリラ豪雨のような降り方をすると水の質が一気に動く。動画は、その急な変化に体がついていけなかったのではないかと一つ目の理由に挙げます。置き場が屋外であること自体を、防ぎようのなかった条件として振り返っています。
沈む餌が届かない: 餌は底へ沈む粒を使っていました。ところが同じ水槽にはコイ・ニシキゴイなどがいて、沈みきる前に群がって食べてしまう。底で探すチョウザメには回らず、思うように口に入らないまま少しずつ体力が落ちていったのではないか、というのが二つ目です。同居の顔ぶれが餌の届き方を決めています。
弱ってから付くもの: 三つ目に挙がるのが寄生虫です。野生の生き物ごと入れている水なので釣鐘虫のようなものはどうしても居るといい、先の二つで弱った個体に付いた。取り除いてはみたものの持ちこたえられませんでした。えさを残すようになったかどうかも含め、次に生き物を迎えるときの経験として残す、と結びます。