ミント
ハーブ
向き: よく育つ
よく育ちすぎることのほうが問題になります。地下茎で床いっぱいに広がり、ほかの株の根を押しのけるので、別の容器に区切って入れます。
この系で育つか
薄い水でも育ちます。FAO の手引き(Somerville ら 2014)は養分の要求が低いハーブにミントを数える一方、付録の栽培表からは外しています。問われるのは育つかどうかではなく止められるかどうかで、同書は根の量が多く、太い管でも詰まらせると注意を書いています。床に直に植えず、仕切った容器へ入れて切り離します。
必要な養分
窒素が中心で、量は葉物より少なくて足ります。この系で切れやすいのはカリウム(K)です。Roosta 2014 はミント・パセリ・パクチー・ハツカダイコンの4種を対象に、アクアポニックスの水で葉へカリウムを噴霧する試験を行っています。鉄(Fe)も立ち上げ期に細くなり、新芽の色から先に出ます。
出やすい不調
根の量そのものが不調の元になります。床と流路を占め、水の通り道を細くします。2018年の国際調査ではミント属に根の褐変2件・葉の黄化2件・葉の壊死2件が記録され、根からはピシウム属が挙がりました(Stouvenakers ら 2019)。根が茶色くぬめるが出たら株を減らし、抜いた株は庭や水路へ捨てません。
収穫までの目安
草丈15cmを超えたら外側から摘み始められます。種より株か挿し芽で入れるほうが早く、一度根づけば季節のあいだ摘み続けられます。ロストック大学の修士論文(Zimmermann 2017)では、浮き床やNFT(薄膜水耕)のほうが礫の床より葉数が多いという結果でした。播種から測った資料は見当たりません。
解説動画: ミントを庭に植えてはいけない理由【ゆっくり解説】/まっちゃんねる[ヤバい植物をゆっくり解説]
ハッカ属の総称: 歯みがきやアイスの香りでなじみのあるミントを、動画はユーラシア大陸原産のシソ科ハッカ属の総称だと置きます。広い地域で古くから栽培されてきた植物で、自然の雑種ができやすい性質があり、かつては600種ほどに分けられていたものが、いまは40種ほどに整理されている。ひとつの名前に見えて中身の幅が広い、というところから話を始めます。
ペパーとスペア: 大きくはペパーミント系とスペアミント系に分かれます。前者は香りが強く、清涼感のもとのメントールが多い。後者は香りが弱く甘いほうで、歯みがきに使われるのはこちらだと述べます。ほかに日本ハッカ、リンゴの香りのアップルミント、生姜の風味のジンジャーミントも挙げます。
5mmから戻る: 広がる理由の一つ目は再生力です。茎を水に挿しておくだけで新しい根が出るほどで、動画は根が5mmでも残っていればまた生えてくると述べます。地中の根まで取りきるのは難しいので、きれいに除いたつもりでも戻ってくる。二つ目は伸びの速さで、地上に葉が少ししか見えていなくても、地下では根が思いのほか広がっていると言います。
鉢でも越えてくる: 鉢に植えれば安心とも言い切れません。少しでも地面に接していれば、そこへ根を伸ばして広がる。三つ目の理由が種で、7〜9月ごろに白い花を咲かせ、秋には多くの種を落とします。落ちた種もすぐに根を張って茎を伸ばす。多年草なので冬に地上部が枯れても、地下に根が残っていれば春には出てきます。
香りは薄れていく: いっそミント畑にすればという案に、動画は否定的です。雑種ができやすいぶん代を重ねるうちに香りも味も薄れ、別物になっていくと言い、そうなれば残るのは繁殖力だけの使い道のないただの草。周りの草花まで駆逐するので悪魔の植物と呼ぶ人もいると紹介し、最後は庭に直に植えないことを勧めるところへ落ちます。