パクチー
ハーブ
向き: 条件つき
育つかどうかより、発芽と、とう立ちで決まります。芽が出そろいにくく、水温が上がると早く花に向かうので、涼しい時期にまき直しながら使います。
この系で育つか
養分は壁になりません。FAO の手引き(Somerville ら 2014)はコリアンダーを要求の低いハーブに数えますが、付録の栽培表12種には入れていません。壁になるのは発芽のばらつきと、暑く乾いた時期の早いとう立ちです。移植を嫌うため(英国王立園芸協会の栽培案内)、床の穴へ直接播くか、根を崩さずに移します。
必要な養分
窒素が中心で、量は少なくて足ります。硝酸態窒素(NO₃-N)が薄い立ち上げ直後の水でも葉は出てきます。Roosta 2014 はパクチーを含む4種で、この系のカリウム(K)不足を葉への噴霧で補う試験を行いました。養分を濃くしても、とう立ちは止まりません——効くのは温度と日の長さのほうです。
出やすい不調
芽が出そろわないのが最初の不調です。殻ごと播くため出方が割れます。次が暑く乾いた時期の早いとう立ちで、茎が立つと葉が細くなります。2018年の国際調査ではパクチーに葉の黄化1件・根の褐変1件が記録されました(Stouvenakers ら 2019)。根が茶色くぬめるは水の回りから、水温が上がったまま下がらないなら株を替えるほうから手を打ちます。
収穫までの目安
発芽までは1〜3週間と幅があります(英国王立園芸協会)。とう立ちの遅い品種では播種から28〜40日で摘めるという記録があり(イリノイ大学のExtension)、涼しい時期の露地では10週間ほどかかることもあります。3〜4週間おきにまき直し、若い株を重ねておくのが確かなやり方です。
解説動画: 【家庭菜園でパクチーの種をまこう】プランターでの栽培方法をご紹介!/プランター栽培やってみませんか
種は果実で中に2粒: 動画はまず、種として売られているものが実そのものだと開いて見せます。割ると中に2個の種が入っている。硬い殻のまま播くと芽が出るまで時間がかかり、一つの粒から2本の芽が出てくるので、あとで間引く手間も増える。そこで播く前に殻を割っておく、という段取りから始まります。
割って一晩ふやかす: 殻は物差しを当てて半分に割ります。割った種を濡らしたキッチンペーパーで、なるべく種が紙に触れるように包み、トレーごと密閉袋に入れ、口を少し開けて一晩置く。翌日、乾いた紙で水気を取ってから播くと扱いやすいと述べます。芽が出るまでの時間を縮めるための下ごしらえです。
浅くてよい根: 使うのは横45cm・奥行17cm・深さ20cmのプランター。パクチーの根は深く張らないので深さ15cm以上あれば足りると言います。土は7Lで、窒素・リン酸・カリがそれぞれ5%の肥料と微量要素の肥料を10gずつ混ぜる。鉢底ネットは、穴からナメクジが入るのを防ぐために置きます。
固めてから筋まき: 土を入れたら段ボールの切れ端で表面を押し固めます。パクチーは乾燥に弱く、固めておくと土が乾きにくいからだと説明します。次に割り箸で溝を2本引き、溝と溝の間は7〜8cmをとる。種は1cm間隔で溝に並べます。上から土をかけ、もう一度同じように押し固めて、播き終わりです。
乾かさないと出そろう: 最後は水やりの話です。種を乾かすと芽は出ないので、播いたらしっかり水をやり、その上に新聞紙をかけて乾燥を防ぐと発芽がそろうと述べます。芽が出たら紙を取る。土が湿っているほうが柔らかい葉に育つ、とも。ここまでは土のプランターでの話ですが、殻を割ることと種を乾かさないことは、培地へ直接播くときにも同じ手順です。