根が底の水に浸かっている
根の不調
判定: すぐ手を打つ
根が水に浸かった時点で、霧栽培ではなくなります。排水が詰まっているか、噴霧の量が多すぎます。
どう見えるか
チャンバーの底に水が溜まり、下へ伸びた根の先が液面の下に入っています。水は動かず、表面に泡や膜が残り、においが出ることもあります。浸かった部分だけ色が変わり、液面のところで白と褐色の境ができます。排水口の近くに根や藻が寄っていて、噴霧を止めても水位が下がりません。朝に見ると、上がっていることもあります。
何が起きているか
霧で育てる形が、水に浸ける形に変わっています。曝気していない溜まり水の酸素は、空気とは桁が違います——空気の中と水の中の酸素が、その話です。浸かった根は呼吸に足りる酸素を取れず、厚くなった水の膜と同じことが根の全面で起きます。原因は排水の詰まりか、噴霧時間の長さと休止時間の決めかたの入れすぎです。
どうするか
まず排水口の根と藻を取り、水を抜きます。次にチャンバーの傾きを見て、水が1か所へ集まる形に直します。そのうえでタイマーを見直し、1回の噴霧を短くするか、休止を延ばします。浸かっていた根は切らずに残し、根がぬるついて崩れる側へ進んでいないかを数日見ます。水位はその間、毎日書き留めます。
起こさないために
底に水が残らない形を先に作ります。排水口は根の届かない位置に置き、外から見える水位計かのぞき窓を付けます。水の収支を一度計算し、入れた量と抜けた量の差を把握しておきます。噴霧の量は、根が濡れて休止のあいだに乾く程度に置きます。溜まった水を、養液の足し場所として使わないようにします。
どこまで確かめられているか
水が抱えられる酸素の少なさは、Min ら 2023 が室温で飽和した水がおよそ9ppm、大気は209,460ppmと並べています。同じ資料は水中の酸素の拡散は気体中のおよそ1万分の1の速さとも書いています。水に浸けて育てる形そのものは成り立つ栽培で、そこでは判定の主語が水に移ります。噴霧栽培で浸かった根が何時間で傷むかを測った資料は見当たりません。