根の先が乾いて縮む

根の不調

判定: すぐ手を打つ

根の先が乾いていたら、そこに霧が届いていません。株の側ではなく、まず噴霧の側を見る場面です。

どう見えるか

白かった根の先が細く縮み、茶色っぽく硬くなります。触っても湿り気がなく、曲げるとぱさりと折れます。乾きは先から根元へ向かって進み、途中で止まっていることもあります。範囲の出かたに癖があって、株ごと・区画ごと・棚の上段だけのどれかに寄ります。葉は先から巻き、昼のしおれが夕方まで残るようになります。

何が起きているか

根は水を溜めないので、噴霧が止まっていた時間が、そのまま乾きになります。乾いた範囲の形が、止まっていた場所を指しています。区画で乾くならノズルから霧が出なくなる、片側だけなら霧が片側にしか届かない、上段だけなら噴霧角と届く範囲の不足です。根をつつむ水の膜が切れると、養分の受け渡しも同時に止まります。乾いた先は、もう伸びません。

どうするか

まず、乾いた範囲の形を見ます。株か、区画か、段か。区画ならミストノズルを1本ずつ外して吐出を見て、詰まりを落とします。段なら棚の高さを下げるか、噴霧の向きを変えます。次にタイマーの設定と圧力計の値を記録します。乾いた根は切らずに残し、新しい根が出るかを数日見ます。折れた先はそのままですが、根元の側から新しい先が出ます。

起こさないために

止まったことに気づける仕掛けを先に置きます。圧力計とデータロガーの記録を残し、1日1回、決めた時刻に霧の出ている写真を撮ります。フィルターと原水の成分を見て、詰まりの元を減らします。ノズルの本数と間隔は、1本止まっても隣の噴霧が重なる形にしておくと、乾く範囲が狭くなります。止まった日をあとで探せるように、記録は消さずに残します。

どこまで確かめられているか

止まったノズルが乾きと枯れを起こす経過は、Min ら 2023(J. Agric. Eng. LIV:1387)が試作機1台のルッコラ30日試験で記録しています。21日目に緑被率の伸びが鈍り、22日目に完全に詰まって吐出がゼロになり、その区画が乾いて枯れました。同じ論文は噴霧が最上段の栽培面まで届かず、乾いた場所ができたとも書いています。何時間で枯れるかの実測は見当たりません。