根が茶色く変わる

根の不調

判定: すぐ手を打つ

根の茶色は、染まっただけのこともあります。手ざわりで、色がついただけなのか、組織が傷んでいるのかを分けます。

どう見えるか

白かった根が、先のほうから薄い茶色に変わります。株ぜんぶが同じ色になることもあれば、下段の一部だけのこともあります。指で軽く挟むと、張りが残っていて、すすぐと色が薄くなる根と、表面がぬるつき、力を入れると崩れる根に分かれます。葉の側は葉脈のあいだがうっすら黄ばむ程度で、しおれまでは行かないことが多いところです。

何が起きているか

色がつくだけの褐変と、組織が傷む褐変は別ものです。前者は鉄のキレート剤や有機物、光が当たった根による着色で、根の中身は生きています。後者は根の表面の細胞が壊れて崩れている状態で、噴霧が止まった時間、酸素不足、根が底の水に浸かっているといった条件が先にあります。色の並びと原因の重なりは根の褐変に置き、ここでは手を打つかどうかだけを見ます。

どうするか

まず1本を指で挟み、崩れるかどうかを見ます。崩れるなら根がぬるついて崩れるへ移り、判定もそちらへ上がります。崩れないなら、原水で軽くすすいで色が落ちるかを見ます。落ちれば着色のほうです。そのうえで噴霧の間隔と1回の時間、排水の抜け、養液の温度を順に確かめ、直した日と根の色を写真に残しておきます。

起こさないために

平常時に見るのは、白い根と新しい根の先が毎日増えているかです。同じ株を決めて、同じ時刻に同じ明かりで撮ると、色の変化を後から比べられます。チャンバーに光を入れない、底に水を溜めない、液の温度を上げすぎない——この三つは着色と傷みの両方に効きます。インラインフィルターを洗う日も決めておきます。

どこまで確かめられているか

噴霧栽培の根が茶色くなった例としては、Clark ら 2019(Plant Disease)が、ルイジアナ州のサツマイモ苗の噴霧増殖で、二次根に淡褐色から暗褐色の軟腐が出たことを報告しています。これは原因菌をつきとめた初報告1本で、同じ株が二次根を出し直したとも書かれています。着色だけの褐変を色見本つきで測った資料は、日本語では見当たりません。