水圧だけで霧にする
霧の作り方
水を細い穴から押し出し、薄い膜にして裂く方式です。圧力を上げるほど粒は細かくなりますが、細かくなり方は次第に鈍ります。
どんな仕組みか
水そのものの圧力だけで霧を作る方式です。旋回室で回された水が穴の先で薄い円錐形の膜になり、その膜が糸に、糸が粒に切れていきます。空気を送る系統を持たないので、ポンプと配管とノズルだけで組めるところが利点です。空気圧縮機を要する空気で砕く霧化とは、そこで分かれます。膜が切れる筋道そのものは液膜が粒になるまでが受け持ちます。
粒径と圧力の目安
Tunio ら 2022 が噴霧栽培に使ったエアレス式2種は、水0.2 MPa・毎分1 Lで平均粒径が17.38 µmと26.35 µmでした。Lee ら 2026 が実機に据えた6等級を4.0 bar・距離500 mmで測ると、ザウター平均径115.3〜647.9 µm、流量は毎分0.6〜0.7 Lです。この平均径がどう定義された値かはザウター平均径にあります。
根に届くまで
噴霧角95〜140°の円錐で出た霧は、広がりながら速度を落とし、根や壁に当たって水の膜になります。壁に付いた分は流れ落ちるだけで根には戻りません。同じ Lee ら 2026 では根域の相対湿度94.5〜96.5%で、細かい等級のほうが湿度は低いという逆向きの並びでした。角度と取り付け距離で当たる幅がどこまで決まるかはスプレー角と到達距離で扱います。
詰まりと劣化
細い穴ほど詰まります。Lee ら 2026 の現場記録では、いちばん細かい等級が作期に1回ほど詰まり、粗い等級はほとんど詰まりませんでした。ただし管理実験ではなく運用の観察です。手当てには細かいろ過・定期の清掃・噴霧形状の確認・圧力の監視が挙がっています。これが続けられない理由になるのかは詰まりのせいで続けられない?、止まったときの見え方はノズルから霧が出なくなるにあります。
誰が、何を、どう測った値か
粒径はどちらもレーザーで測った値です。Tunio ら 2022 は Winner318B というレーザー粒度計で、江蘇大学のガラス温室・バターヘッドレタス・4種のノズル×4通りの間隔という条件。Lee ら 2026 は韓国の自然光温室(栽培面63.9 m²・ツボクサ)で使う6等級を、レーザー回折にかけた値です。どちらも1施設1作物の試験で、装置が違えば同じ値にはなりません。