言われている数字図鑑

水の使用量が土耕の98%減る?(節水と資源の説)

この数字に、測った条件が付いていません。NASA の記事に載っていますが、値そのものは装置を売る会社が示したもので、作物も期間も比較の相手も書かれていません。NASA Spinoff 2006 の記事に「水の使用量を98パーセント、肥料を60パーセント、農薬を100パーセント減らせる」という一文があり…

畑で作るより少ない水で済む?(節水と資源の説)

減る向きは、複数の測定で一致しています。ただし比べる相手が露地か温室か、重さあたりか面積あたりかで桁が変わり、宣伝で見る大きな数字とは別のものです。「土の畑に比べて、ずっと少ない水で育つ」という説明が、噴霧栽培の紹介のはじめに置かれます。根を閉じた箱の中に入れ、落ちた液を受けて回すので…

水耕より水を使わない?(節水と資源の説)

報告によって、向きが逆になります。噴霧のほうが水あたりの収量が高いと測った試験も、水耕のほうが高いと測った試験もあり、作物と流量の決め方でどちらにも動きます。「同じ養液栽培でも、霧にするほうが水を使わない」という言い方が、方式を並べた表や装置の案内に出ます。根が液に浸かっていないのでためておく液の量が少なくて済む…

農薬が要らなくなる?(節水と資源の説)

閉じた装置でも、根の病気は出ます。噴霧の装置は病原菌を接種して発病させる検定にも使われていて、循環する養液は感染の通り道になるとレビューが書いています。NASA Spinoff 2006 の記事には、装置を作る会社の主張として「農薬の使用量を100パーセント減らせる」と書かれています。…

収量が45〜75%増える?(収量と速度の説)

何と比べて増えたのかが書かれていません。NASA の記事に載る値ですが、示したのは装置を売る会社で、作物も期間も、土と比べたのか水耕と比べたのかも分かりません。「エアロポニックスなら収量が45〜75%増える」という一文が、装置の紹介や導入の記事でくり返し引かれます。…

葉物は水耕より多く採れる?(収量と速度の説)

作物によって、勝ち負けが入れ替わります。同じ温室で4方式を比べた試験では、ルッコラは霧のほうが、レタスは水にひたす方式のほうがよく育ちました。「葉物なら、水にひたす方式より霧のほうが多く採れる」「根に空気が当たるぶん育ちが速い」という言い方が、装置の説明や体験記に並びます。比べる相手を水耕とひとまとめにしたまま…

種いもが1株から45個採れる?(収量と速度の説)

この数字は、条件を書いた記録が残っています。南米で3年ぶんの生産記録をとった報告で、増殖率は最大で1対45、1m²あたり900個を超えました。ジャガイモの種いもに限った話です。「エアロポニックスなら種いもが1株から45個」「1m²で900個以上」という数字が、ジャガイモの増殖のしかたを紹介する記事でくり返されます。…

霧は細かいほどよく育つ?(収量と速度の説)

いちばん細かい霧が、よい結果ではありませんでした。レタスで粒径の違う4つのノズルを比べた試験では、最も細かい超音波式が伸びず、中くらいの粒のほうがよく育っています。「霧は細かいほど根の表面に均一につき、養分と酸素の吸収がよくなる」「ミクロン単位の微細ミストほど育ちが速い」という説明が、装置の紹介や自作の記事に並びます。…

水が減るぶん電気を多く使う?(コストと規模の説)

水と電気は、片方が減ると片方が増えます。露地と比べた計算では1kgあたりの電気が大きく増え、方式ごとに測ると、電気あたりの成績と水あたりの成績は順位が違いました。「水は減っても電気を食う」「ポンプを止められないぶん、露地よりずっと電気がかかる」という言い方が、紹介記事でくり返されます。ここでの電気には霧を作る動力と…

停電で霧が止まると数分で枯れる?(コストと規模の説)

何分で何が起きるかは、測られていません。根がむき出しである以上、止まれば乾くという理屈は通りますが、止めた時間と傷み方を段階に分けて比べた公開データは見当たりません。「根がむき出しだから、霧が止まれば数分で乾いて枯れる」「だから予備の電源が要る」という説明が、栽培の手引きや装置の紹介でくり返されます。…

詰まりのせいで続けられない?(コストと規模の説)

型と水質しだいで、続くかどうかが変わります。ノズルの型を変えた試験では養液の性質の動き方まで変わり、一方で種いもの生産では同じ装置が季節を通して回っています。「エアロポニックスは噴口がすぐ詰まるから続かない」「結局は水耕のほうが確実」という言い方が、体験談や比較記事に並びます。細かい霧を出す穴ほど小さく…

小さな装置の結果は大きくしても同じ?(コストと規模の説)

規模をそろえて比べた資料が見当たりません。よく引かれる数字の多くは小さな棚や鉢での試験で、書いた本人たちも大きな規模での確かめが要ると断っています。「小さな棚で出た最適値を、そのまま大きな設備へ持ち上げればいい」という前提が、設計の話でしばしば置かれます。…