田園・里山をゆっくり走る
景色・道中を味わう
人数: どちらでも
田園・里山をゆっくり走るのは、急がず景色を味わいながら走る過ごし方です。
時間の特徴
目的地に早く着くことよりも、道中の時間そのものを味わう過ごし方です。環境省の説明では、里地里山は奥山と都市の中間にあり、農地・ため池・樹林地・草原など多様な自然環境を持つ地域で、国土の約4割を占めます。食料の供給や景観づくり、自然とのふれあいの場、動植物の生息の場など、複数の役割を持つとされています。
向いている場面
時間に余裕があるときに向いています。急ぐ用事のあるドライブとは相性がよくありません。道路脇の景色が運転者に与える影響を50件の研究から整理した2022年のレビューでは、植生の特徴によってはストレスや危険な運転行動の減少と関係する証拠がありました。ただし対象は動画やシミュレータの実験が中心で、若い男性や学生に偏っています。
始め方
あえて高速道路を使わず、下道を選びます。目的地までの時間を長めに見積もっておくと、気持ちに余裕を持って走れます。運転シミュレータで農村と都市の道を短時間走らせ、走行前後の注意課題の成績を比べた2019年の実験(若い運転者38人)では差がなく、自然の中を走ると注意が回復するという仮説は支持されませんでした。景色の力に頼りすぎず、疲れや眠気を感じたら早めに休憩を取ります。
具体例
季節ごとに田んぼの色が変わる区間、古い街並みが残る道など。国土交通省の「日本風景街道」は、景観・自然・歴史・文化などの地域資源を活かした道を地域の団体と道路管理者が登録する制度で、2024年1月時点で全国147ルートです。米国では連邦道路庁が、考古・文化・歴史・自然・レクリエーション・景観の6つの質に着目して、48州の184の道を指定しています。
出典
- 論文・英語 Anciaes(Transport Reviews)(2022) Effects of the roadside visual environment on driver wellbeing and behaviour – a systematic review
- 論文・英語 Cassarino et al.(Frontiers in Psychology)(2019) Testing Attention Restoration in a Virtual Reality Driving Simulator
- 公的機関 環境省 里地里山と生物多様性
- 公的機関 国土交通省 日本風景街道の概要
- 公的機関・英語 米国連邦道路庁(FHWA) America's Byways
解説動画: 【農村旅行】映えと酷道の里山ドライブ【印旛沼】/のうたん/農村探訪隊
沼のまわりに広がる田園を走る: 千葉県の印旛沼周辺を舞台にしたドライブの動画です。沼をぐるりと囲むように田んぼが広がっていて、車を走らせながらその開けた景色を眺める様子が中心になっています。江戸時代に新田開発が進められた土地だという話も交えられていて、目的地を急ぐというより、道すがら見える景色や土地の由来を味わっている雰囲気が伝わってきます。
季節の花に立ち寄る時間: 途中、コスモス畑のスポットに立ち寄る場面があります。オレンジやピンク、紫など色とりどりの花を眺めたり、摘み取って持ち帰ったりできる場所のようで、走り続けるだけでなく、気になる場所があれば車を停めて過ごすという寄り道の仕方が紹介されています。
水田から里山の道へ: 収穫を終えた後の水田地帯を抜けると、次第に森や山あいの道に入っていきます。道幅の狭い区間や、橋の補修工事で通行止めになっている箇所も出てきて、平地の田園風景とはまた違う、里山らしい入り組んだ道のりが続きます。
季節ごとに変わる風景: 動画の中では、梅の花が2月から3月ごろに咲くといった、季節による景色の変化にもふれられています。同じ道でも訪れる時期によって見える景色が変わることが感じられ、何度訪れても違った表情を楽しめそうな場所だと伝わってきます。
