オーディオブックを聴く

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オーディオブックを聴くのは、小説やビジネス書を耳で読む過ごし方です。

時間の特徴

読書の時間を移動時間に変える、集中して聴き込む時間です。長編小説なら、何度かのドライブに分けて続きを聴く楽しみもできます。研究者が91人を無作為に分けた2016年の実験では、ノンフィクションの本の序文と一章を、朗読で聴いた組・電子書籍で読んだ組・両方を同時に使った組で比べ、直後も2週間後も理解のテストの成績に統計的な差は出ませんでした(運転中の実験ではありません)。

向いている場面

ひとりでの長距離移動に特に向いています。複数人の場合は、全員が同じ本に関心があるかを先に確認したほうがよいです。カナダ・グエルフ大学の運転シミュレータ実験(2018年)では、朗読を聴くと、単純な道では聴かないときより急な飛び出しへのブレーキが速くなり、交通や景色、カーブを増やした複雑な道では悪影響が特に大きく出ました。

始め方

あらかじめ倍速再生の速度を自分に合わせて調整しておきます。初めて聴くジャンルなら、物語がシンプルな作品から始めると聴きやすいです。同じ大学の2024年の実験(単純な道の30分走行)では、朗読を聴くとブレーキ反応が速くなった一方、文章の難しい朗読は易しい朗読よりブレーキ反応が延びたため、難しい本は停車中に回すと安心です。

具体例

小説、エッセイ、ビジネス書の要約など。スマートフォンで再生するなら、出発前に聴く順番を決めておき、運転中の再生・停止・章送りの操作は避けます。走行中に携帯電話を通話に使うことと、画面の画像を注視することは法律で禁じられており、停止中だけが例外です(警察庁)。聞き逃した章を戻したくなったら、休憩で停めたときにまとめて操作します。

出典

  1. 論文・英語 Nowosielski, Trick and Toxopeus(Accident Analysis & Prevention)(2018) Good distractions: Testing the effects of listening to an audiobook on driving performance in simple and complex road environments
  2. 論文・英語 Kespe and Trick(Transportation Research Part F)(2024) Easy listening or driving distraction? The relationship between audiobook complexity level and driving performance on simple routes
  3. 論文・英語 Rogowsky, Calhoun and Tallal(SAGE Open)(2016) Does Modality Matter? The Effects of Reading, Listening, and Dual Modality on Comprehension
  4. 公的機関 警察庁 やめよう!運転中のスマートフォン・携帯電話等使用

解説動画: 【完全解説】Audible(オーディブル)を2年以上利用した感想と100人に評判を調査した結果/電子書籍ターミナル | アーク

耳が空いている時間がそのまま読書時間になる: この動画では、実際に2年以上オーディオブックを利用している配信者と、利用経験者100人へのアンケートをもとに、日々どんな場面で聞かれているかが紹介されています。通勤の運転中や散歩、家事、筋トレなど、目や手がふさがっていても耳だけは空いている場面で聞かれることが多く、これまで読書に充てられなかった時間が読書の時間に変わったという声が目立ちます。紙の本や電子書籍のようにページを開く動作がいらない分、隙間時間に取り入れやすいという感想が共通して語られていました。

朗読の質が物語への入り込み方を左右する: プロのナレーターが声で表現することで、小説の世界観に引き込まれやすくなるという感想が多く紹介されています。俳優や声優が朗読を担当している作品もあり、登場人物ごとに声を使い分けたり感情の起伏を声で表現したりすることで、文字を読むのとは違った没入感が生まれるという体験談も語られていました。一方で、朗読する声のイメージが自分の想像と合わず内容が頭に入りにくいと感じたという声も紹介されており、朗読との相性は聞く人によって差があることがうかがえます。

馴染みのない分野は聞くだけだと理解しにくいという指摘: 耳からの情報は目からの情報に比べて記憶に残りにくい傾向があるとされ、前提知識のない分野や難しい内容の本は、聞くだけでは頭に入ってきにくかったという実体験が語られています。そのため、すでにある程度知識のある分野の本や、過去に読んだことのある本の復習、物語を楽しむ小説などから始めるのが向いているという考え方が紹介されていました。

聞き返したい箇所はブックマークで後から見返す: オーディオブックは紙の本のようにページをめくって特定の箇所を探すことが難しく、聞き返したい部分を見つけるのに時間がかかるという声が挙げられています。その代わりに、気になった箇所を記録しておく機能を使うことで、後からその部分を聞き直したりメモを残したりできることが紹介されており、運転中など手が離せない場面でも、あとで内容を振り返る工夫として活用されているようです。