泊まりで出かける

1日に走る距離の決め方と、宿までの過ごし方。

泊まりのドライブは、寝る場所を先に決め、そこから1日に走る距離を逆算します。決める順は、泊まる場所、着く時刻、休憩の位置、宿までの寄り道の四つです。宿を取るか車中泊を楽しむ形にするかで、着く時刻の締め切りと、車に積むものが変わります。

1日に走る距離は、地図の距離ではなく運転する時間で考えます。仕事で毎日運転するトラックの運転者でも、運転時間は2日の平均で1日9時間まで、続けて運転するのは4時間までと国が定めています(厚生労働省の改善基準告示)。休みの日の旅はこの上限よりずっと手前に置き、長い時間を走る日は少なくとも2時間に1回休みます。午後3時ごろと昼食のあとは眠気が強まりやすいので、その時間帯の手前に休憩を1回足します(JAFのクルマ何でも質問箱)。夜を走り通して朝に着く行程も避けます。眠気には時刻の影響が強く、冷たい外気やラジオで抑えられるのは短い間だけで、安全な手は止まって休むことだけです(1999年のレビュー、Horne and Reyner)。

着く時刻は、日が暮れる前に置きます。暗くなってから知らない道で泊まる場所を探すと、道探しと眠気が重なります。宿までの道中は、休憩を寄り道と兼ねると時間が読みやすくなります。道の駅めぐりやサービスエリアグルメめぐりを行程に入れ、止まる場所を出発前に決めておきます。

車中泊にするなら、泊まってよい場所も出発前に決めます。道の駅は24時間使える休憩施設で、車内での仮眠はかまいませんが、駐車場での宿泊は基本的に遠慮するよう求められています。宿泊用の区画を設けた駅もあるので、各駅のページで確かめます(国土交通省)。RVパークは日本RV協会が条件を定めた車中泊の施設で、24時間使えるトイレ・100Vの電源・ごみの処理・車で15分以内の入浴施設などが条件に入っています(業界団体の基準)。

寝床は、倒した座席の段差を車中泊マットで埋めて平らにするところから作ります。窓は車中泊用の目隠しシェードで覆い、夜の冷え込みは寝袋で受けます。暑さは寝具では防げません。外気温35度の晴れた日に正午から駐車した試験では、対策をしない黒い車の車内が最高57℃、サンシェードを付けた車でも50℃まで上がりました(JAF、2012年8月)。日中の駐車の試験で、夜に寝る車内を測ったものではありませんが、真夏は時期を外すか宿に切り替えます。

眠るときはエンジンを切ります。ボンネットまで雪に埋めた車でエンジンを掛けた試験では、16分後に車内の一酸化炭素が400ppmまで上がり、マフラーの周りを除雪した車ではほとんど上がりませんでした(JAF)。狭い車内で夜を過ごすときは、こまめに水分を取り、酒を控え、眠るときは足を上げると、エコノミークラス症候群の予防になります(厚生労働省)。

やりがちな失敗は、走る距離を地図の所要時間だけで決めることと、泊まる場所を着いてから探すことです。休憩と寄り道の時間を足した到着時刻が日暮れを越えるなら、1日目の行き先を手前に寄せます。日暮れ前に寝床が整っていれば、夜は食事と風呂に時間を回せます。

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