流星群は一時間に何十個も流れる

天文の言い回し

1時間に何個という数は、理想の空を置いた見積もりです。放射点が天頂にあり、空の限界等級が6.5等という条件にそろえたときの値で、実際の夜空とは別ものです。

言われていること

極大の近い流星群には「1時間に何十個」という数が付いて回り、記事の見出しにもその数字が並びます。ペルセウス座流星群の頃は特によく目にするため、出かければその数を数えられるという受け取り方につながります。数がどの条件で出された値かは本文でも省かれることが多く、一時間で数本だった夜は空の条件ではなく自分の探し方のせいだと受け取られます。

目には実際どう見えるか

数えられる本数は空の暗さ、放射点の高さ、月の有無で大きく変わります。国立天文台の主な流星群のページは、その数を「夜空の暗い場所で」1時間あたり何個という形で示し、「街明かりの中や極大期ではない場合には数分の1以下」と添えています。市街地では極大の晩でも一時間に数本という結果になり、条件の良いふたご座流星群でも同じ落差が出ます。

どこから広まったか

元になっている数は天頂出現数(ZHR)という指標です。国際流星機構(IMO)の説明では、放射点が天頂にあり、空の肉眼の限界等級が6.5等という理想の条件に直したときの1時間あたりの数を指します。実際の空はそのどちらも満たさないのが普通で、置き換える手順を踏まないまま数字だけが引かれるため、条件付きの見積もりがその晩の本数として広まりました。

何なら本当か

条件を選べば、本数は本当に増えます。放射点が高く上がる時間帯まで待ち、月明かりの無い晩に街を離れれば、同じ群でも一晩のうちに数倍の差が出ます。極大の当たり外れは月齢と極大の時刻の組み合わせで決まり、群ごとに年によってずれます。活動期間は数日から数週にわたるので、極大の前後で条件の良い晩を選ぶ余地があります。流れ星は写真のように次々に流れるとは比べる相手が違います。