実視界

見え方を決める数字

双眼鏡がひと目で映す、空の広さの角度です。倍率が上がるほど狭くなり、探しやすさと、視野に収まる相手の大きさが、この一つの数字で決まります。

何を表す数字か

双眼鏡を覗いたとき、実際の空をどれだけの角度ぶん見ているかを表す数字です。用語の定義は JIS B 7157 にあり、性能としての表示のしかたは JIS B 7121 が定めていて、角度(度)と、1000m先で見える幅(m)の二通りで書かれます。1度がおよそ17.5mに当たるので、6度の機種は1000m先の約105mを映します。接眼側で広がって見える見掛視界とは別の数字です。

実際の値の目安

7倍で6〜7度、10倍で5〜6度あたりが並の値で、同じ接眼レンズなら倍率とほぼ反比例します。口径が50mmでも30mmでも、倍率が同じなら実視界は大きく変わらず、広さを決めているのは接眼側です。10倍を超えると5度を切り、目じるしから追う手数が増えます。6度前後は扱いやすく、ヒアデス星団のような5度を超える相手も一度に入ります。

これが動くと何が変わるか

探す速さと、収まる相手が入れ替わります。実視界が1度狭まるだけで見えている面積は目に見えて減り、目じるしの星から順にたどる道順の途中で位置を見失いやすくなります。約2度のプレアデス星団は6度あれば周囲の星ごと入りますが、5度を切ると背景が減って、どこを見ているのか分からなくなります。手ぶれの揺れも視野に対して大きくなり、像が落ち着きません。

自分で確かめる方法

間隔の分かった星の対を視野へ入れて測ります。オリオン座の三つ星は端から端まで約3度で、これが視野の直径の何割を占めるかを見ると実視界が読めます。半分なら約6度、三分の二なら約4.5度という換算です。表示値は目幅と視度が合っている前提なので、調整がずれていると狭く出ます。眼鏡をかけたままでは視野の縁が欠ける機種があります。