瞳孔径
目のはたらき
暗い場所で開いたひとみの直径が、目の口径です。ここが何ミリまで開くかで双眼鏡から出る光の束をどこまで受け止められるかが決まり、上限は年齢とともに下がります。
何を表す数字か
暗い場所でひとみ(瞳孔)がどこまで開くかを、ミリメートルで表した直径です。虹彩が絞りとして働くため、この直径がそのまま目という光学系の口径になります。明るい側へは数秒で縮み、暗い側へは数分から数十分をかけて開いていき、暗順応の初めの段階をここが担います。道具の側の数字である射出ひとみ径とは別で、あちらは双眼鏡が目へ渡す光の束の太さです。
実際の値の目安
暗さの中での最大直径は、若い人で7〜8mm、加齢とともに小さくなります。Winn ら 1994 は17歳から83歳の91人を四段階の明るさで測り、いちばん暗い0.09カンデラ毎平方メートルの条件で、平均が20歳で約7mm、80歳で約4.7mmと、十年あたり0.3mmほど下がる傾向を報告しました。同年代でも1mm以上の個人差があります。
これが動くと何が変わるか
受け止められる光の量が変わります。ひとみの面積は直径の二乗で効くので、7mmと5mmでは約二倍の差になります。射出ひとみ径が7.1mmある双眼鏡を、5mmまでしか開かない目で覗くと、はみ出した光は虹彩に遮られ、口径50mmのうち使えるのは35mm分です。月や明るい惑星では差が出ません。面で光る相手だけが暗くなります。
自分で確かめる方法
赤色ライトを手元だけに向け、十分以上暗さに慣らした状態で、鏡に寄って目を定規と一緒に写真に撮ります。見えている虹彩の幅を約11.7mmとして、写真の上で比を取ると直径が読めます。白い光を当てた瞬間に縮むので、明るい照明の下で測った値は昼の状態に近くなります。眼科の機器の値とはずれますが、年齢による差は同じ向きに出ます。