三脚

見るための道具

同じ場所から同じ画角で撮り続けると、雲の動く向きが写真の差として出ます。気象台が目視でとってきた観測項目にも、雲の向きが入っています。

何が見える・分かる道具か

同じ場所・同じ画角に固定した写真は、時間で並べたときに初めて意味を持ちます。気象庁の地上気象観測は雲について、雲形と雲量に加えて雲の向きを目視でとってきました。三脚は手元でその向きを残すための道具で、画面の端を基準にすると、雲がどちらへ動いたかが2枚の差で読めます。レンズ雲のように動かないままに見える雲でも、形の変わり方だけが差として残ります。撮った時刻を控えておけば、並べたときに間隔まで分かります。

選ぶときに見るところ

伸ばしたときの高さを先に見ます。150cmあれば立ったまま目の高さで構えられ、しゃがまずに空へ向けられます。双眼鏡を載せる金具を使う場合も含め、耐荷重は載せる機材の2倍を見ておくと風の中でも粘ります。雲台は自由雲台が速く、3ウェイが正確で、同じ画角を繰り返すなら目盛りの読める3ウェイです。運ぶ距離が長いなら重さも効きます。パイプの段数が多いほど小さく畳めますが、段が増えるほど脚の先は細くなります。

使うときの注意

風で倒れます。空へ向けると重心が上がるので脚を大きく開き、中心のフックにかばんを下げて重りにします。人の通る場所では張った脚が足を引っかけますので、歩線から外して立て、暗いうちは脚に明るい布を巻きます。石突きが金属とゴムで切り替わるものは、土の上では金属側に出します。天頂へ向けると画面の隅に脚が写り込むので、センターポールを伸ばすか、魚眼レンズなら脚を1本だけ前へ出して外します。

無いときの代わり

手すりや壁に押し当てるだけでも揺れは止まります。カメラの底を柵の上面に載せ、両肘を面につけて押さえると、数秒の露光までは持ちこたえます。ミニ三脚を柵や車の屋根に載せる手も効きは同じで、同じ柵の同じ位置に印をつけておけば、日を変えても画角がそろいます。窓枠に載せる場合は建物の揺れが伝わるので、折りたたんだ上着を挟んで受けます。向ける角度は角度計で控えておくと再現できます。