手塩
塩と海苔
濡らした手のひらに塩を広げてから握る付け方です。塩が表面に集まるので、飯へ混ぜ込む付け方とは口に入る順序が変わります。手に取った塩のうちどれだけが飯へ移るかを測った資料は見当たりません。
何が変わるか
濡らした手のひらに塩を広げてから握る付け方で、塩が飯の表面に集まります。飯へ混ぜ込む付け方では全体が薄く均一になるのに対し、手塩では噛んだ最初に塩が来るという、口に入る順序の違いになります。手水に続けて行う一続きの手順として説明されるのが普通です。同じ量を使っても、塩がどこにあるかが変わるということです。手のひらのどこに塩を置くかで、付く面も変わります。
分かっていること
手のひらを濡らしてから指先で塩をつまみ、握る面に広げてから飯を受けるという手順が共通しています。表面にしか付かないため、使った塩の量と口に入る量は一致せず、握るあいだに落ちる分もあります。塩の量を比べるときは、付け方をそろえないと数字が並びません。塩を先に付けるか手を濡らしてから付けるかも、手順書によって書き方が違います。飯へ混ぜ込む付け方と組み合わせる手順もあります。
分かっていないこと
手に取った塩のうちどれだけが飯へ移るかを測った資料は見当たりません。表面の塩が置いているあいだに水分へ溶けて内部へ動くかどうかも、巻きたての海苔の湿り方に関わるかどうかも、公表されている測定は確認できていません。塩が表面にあるという位置の事実までが、分かっている範囲です。握ってから食べるまでの時間によって差が縮むのかどうかも分かっていません。
どう測れば分かるか
塩を取る前後の手の重さと、握った後に手へ残った塩を0.01gまで秤で読めば、飯へ移った量が差として出ます。断面を外側と中心に分けてナトリウムの量を測れば、握った直後と数時間後で塩の位置が動くかも見えます。テンシプレッサーで表面の硬さも同時に取れます。同じ量を混ぜ込んだものを並べ、見分けられるかどうかを三点識別試験法で確かめます。
解説動画: 【おにぎり】たえちゃん先生の料理教室 rice ball/たえちゃん先生の料理教室 TAE-CHAN cooking class
温かい飯で握る: 動画はまず、握る飯が温かいことを条件に挙げます。炊きたてなら少し粗熱を取り、冷えた飯しかないときはラップをかけて温め直してから握る。冷たいままでは形がまとまらず、きれいに握れないという言い方です。基本のきを一つずつ確かめていく進み方で、おにぎりは熱いうちに握るに近いところから手順が始まります。
茶碗に受けてから: 手へ直接よそうのではなく、水で濡らして水気を切った茶碗に飯を受けてから握ります。1合を3つほどに分けるとちょうどよい大きさになると言い、茶碗を分量の目安と受け皿の両方に使う形です。自分がいつも使っている茶碗でよいとも言い添えていて、手水をどこで使うかが、この時点で一度決まります。
塩は手のひらに広げる: 塩はさらさらの食塩よりも、粗い天然塩のほうがおむすびに向くと言います。手に取ったら手のひらにまんべんなく広げてから飯を受ける、というのがこの付け方の順序です。量は人によりけりだと前置きし、自分の手で示すだけで数字にはしません。塩が飯の表面に回る付け方であることが、実演から見て取れます。
回数を決めて握る: 握る回数を先に決めておく形を見せます。1・2・3と当て、ひっくり返してもう1・2・3。それ以上は触らず、ぎゅうぎゅうに詰めることはしません。強く握ると口の中で固まりのままだが、軽く数回ならほろりとほどけると結び、握る強さを回数のほうで決めているのが、この教え方の特徴です。
二つ目からは塩だけ: 続けて握るときが、この動画のいちばんの要点です。二つ目でまた手を水で濡らす人が多いが、濡らすのは最初だけで、以降は塩だけを手に取って握る。毎回濡らすと飯がべちゃつくと言い、そのまま6個ほどは続けて握れると述べます。するとしないとで仕上がりが違う、と繰り返していました。