塩むすび

塩と海苔

具を入れず、塩と飯だけで握るおにぎりです。米と水加減、塩の量、握る強さだけが条件になるので比べるときの基準点になりますが、塩の量や握る強さを変えて味を比べた公表資料は見当たりません。

何が変わるか

具を入れないので、変わるのは米と水加減、塩の量、それに握る強さだけです。具の水分も具の塩分も入らないため条件が絞られ、炊き方や品種を比べたいときの基準点として使えます。海苔を巻く形と巻かない形の両方があり、巻けば海苔の吸水がもう一つの条件として加わります。比べる目的で握るなら、塩まで同じにそろえるのが前提です。この図鑑では、具のある握り方を読む前に戻る場所として置いています。

分かっていること

よく炊けた米飯の水分は約60〜65%とされ(農林水産省)、握った直後の口当たりは、この水分と糊化(α化)がどこまで進んだかで決まります。塩は手のひらにつけて握りながら移す方法と、飯に混ぜてから握る方法があり、後者は飯全体に塩が回り、前者は表面に寄るという違いがあります。水分が下がるほど飯は締まり、同じ量の塩でも当たり方は変わります。

分かっていないこと

塩むすびについて、塩の量や握る強さを変えて食味を比べた公表資料は見当たりません。飯の温度が下がると塩を感じにくくなるのか、表面に寄せた塩と混ぜ込んだ塩で感じ方が変わるのかも、条件をそろえて測った報告に行き当たりませんでした。基準点として使われるわりに、基準そのものが測られていない状態です。握る強さに数値の資料が無いのは、この図鑑の他の項目と同じです。

どう測れば分かるか

塩の量だけを変えた二つを作り、まず違いが分かるかを確かめます。差が出るかどうかは三点識別試験法で先に切り分けられます。分かる場合だけ、硬さと付着性をテンシプレッサーで測ります。使う米と水加減と炊飯器は、その間ずっと同じにしておきます。握った直後と2時間後を並べれば、変化が握り方によるものか、置いた時間によるものかを分けられます。