無洗米

精米の度合い

1合あたりの重さは、精白米の約150gに対しおよそ160gです。肌ぬかを取り除いて洗わずに炊けるようにした米です。

何を表しているか

肌ぬか(精白米の表面の溝に残る、粘着性のあるぬか)を取り除き、洗わずに炊けるようにした米です。工場では米粒の表面を研磨して付着したぬかを除きます。取り方は一通りではなく、日本精米工業会は乾式・加水・特殊加工の3つに分けています。米を扱う会社の山﨑大輔さんは、自社はBG法を採ると動画で話しています。洗う・洗わないの線は無洗米は洗わずに炊ける?の側です。

決まりの中身

農林水産省の解説は、精白米1合(180mL)が150g、無洗米は160gで、同じ容積には無洗米が若干多く入るため、無洗米専用の水位線があると書いています。北大の研究室の測定(2007年・コシヒカリ)では、1Lの重さは普通精米863g、無洗米877〜900gでした。全国無洗米協会は、水をはかるとき、カップで量るなら1カップにつき大さじ1〜2杯増やすよう案内しています(業界団体・利害あり)。

よくある勘違い

「洗わないと味が落ちる」という説明がありますが、北大の研究室の連載(2007年)では、洗わずに炊いた無洗米の食味は、洗って炊いた普通精米と同じでした(ほしのゆめ)。同じ試験で、洗わずに炊いた普通精米は、硬く、香りや外観の評価が下がりました。環境面では、炊飯までのCO₂が米1kgあたり普通米0.078kg、無洗米0.016kgという1件の研究があります(著者は全国無洗米協会の所属で、精米工程は除いています)。

出典

  1. 公的機関 農林水産省 米の調理特性
  2. 論文 鈴木敬子(全国無洗米協会)(2009) 無洗米,普通米の製造・利用におけるライフサイクルCO₂排出量
  3. 資料 川村周三・横江未央(北海道大学)(2007) 「田んぼの稲が白いご飯になるまで」第5回:無洗米の品質特性と貯蔵性
  4. 資料 特定非営利活動法人 全国無洗米協会 無洗米の家庭でのおいしい炊き方
  5. 動画 山﨑大輔(すべてのお米にフェアなチャンスを。) 【研がないだけじゃない?】無洗米と普通のお米の違い。

解説動画: 無洗米と普通の白米…何が違う?「研がなくていいだけじゃない」【スーパーJチャンネル】(2024年6月6日)/ANNnewsCH

研ぐ手間だけではない: 無洗米でも結局洗ってしまうという出演者の声から入り、動画は全国無洗米協会の説明として、普通の白米との違いは研ぐ手間が要らないことだけではなく、おいしく食べるための炊き方も変わるところにある、と結論から示します。作られ方・見た目・水加減・洗い方の順に、その違いを一つずつ見ていく組み立てです。

肌ぬかを取る加工: 玄米を精米すると普通の白米になり、その表面には粘着性の強い肌ぬかが付いている。研ぐ必要があるのはこれを落とすためだと説明します。無洗米は肌ぬかを工場で取り除く加工を加えたもので、白米に一手間を足すだけなのでどんな品種でも無洗米にできると述べます。研ぐ工程が家庭から工場へ移った形です。

表面の見え方: 写真を拡大して並べ、普通の白米の表面がごつごつしているのに対し、無洗米はつるっとして磨かれたように見えると示します。肌ぬかが無いので白っぽいと言われるが、実際に見比べると透明度が高いほうに見えるという受け取りも出てきて、加工の有無が見た目にも出ることが分かります。

水の量を増やす: この表面の違いが炊き方に効いてくる、と動画は続けます。無洗米は粒がスリムな分、同じ1カップに入る米粒の数が多くなるので、白米と同じ水の量では硬く炊き上がってしまう。同じ1杯でも入っている米の量が違うということです。無洗米は水を多めにするという話で、動画が挙げる目安は1カップにつき大さじ1〜2杯です。

研いではいけない: 無洗米は洗わずに炊けるという話も、動画は研がなくてもよいのではなく研いではいけないと言い直します。研ぐと米粒に傷がつくためで、水を入れて濁るのはでんぷんが出ているだけだから問題ない。気になるときは軽くゆすぐ程度にとどめ、炊飯器の無洗米コースは取扱説明書で確かめるよう添えます。