高倍率ズームのカメラ

近づかずに見る道具

手の届かない高さの冬芽を、撮って持ち帰れます。光学30倍の機種なら広角24mm相当から望遠720mm相当まで伸び、樹皮の裂け方まで画面で拡げられます。

何が見えるようになるか

見上げて分からなかったものを、帰ってから机の上で決められます。冬芽の鱗片の数、樹皮の裂け方の向き、葉の付き方は、撮っておけば画面で拡げて何度でも見返せます。同じ木を月ごとに撮れば、花から実へ移る順も並べて確かめられます。手が届かない高さこそ道具の出番で、枝を引き寄せて手前へ曲げることをせずに、立った位置のまま記録が残ります。

選ぶときに見るところ

見るのは光学何倍かと、35mm換算で望遠端が何mmかの二つです。キヤノンとニコンの用語解説は、光学ズームがレンズを動かして像を大きくするのに対し、デジタルズームは写った画像を切り出して引き伸ばす処理だと説明しています。倍率だけでは両者が混ざるため、換算焦点距離で比べます。スマートフォンの望遠側は換算70mmから120mmの機種が多く、そこから先がこの道具の受け持ちになります。その場で見るだけなら双眼鏡で足ります。

使いかた

望遠端ではわずかな手の揺れが画面の端まで動きます。脇を締め、息を吐き終えたところで押すと止まります。手すりや幹に体を預けられる場所を探すのも効きます。空を背にした葉は影になるため、露出を明るい側へ一段ずらすと葉脈が出ます。撮る順を全体、枝ぶり、葉の表と裏、幹と決めておくと、帰ってから並べ替えずに済みます。手前の葉はクリップ式マクロレンズの側です。