単眼鏡

近づかずに見る道具

歩道に立ったまま、高い枝の葉が読めます。8x21ほどの小さな単眼鏡は、見上げた花や、根元に立つ樹名板の文字を、近づかずに引き寄せます。

何が見えるようになるか

街路樹の手がかりは、手の届かない高さと、足元の板の二か所に分かれています。単眼鏡は両方を同じ道具で引き寄せ、高い枝の葉の付き方や花の形、保存樹の標識や樹名板の文字を歩道から読ませます。片目で軽いためポケットから片手で出してすぐ構えられ、車道側へ踏み出したり植え込みへ入り込んだりせずに済みます。柵の内側の木も、立つ位置を変えるだけで角度を選べます。

選ぶときに見るところ

8x21という表記は前が倍率、後ろが対物レンズの有効径mmです。ひとみ径は有効径を倍率で割った値で、8x21なら2.6mm、明るさはその2乗で約6.9になります。この読み方は富士フイルム「基礎知識」とOM SYSTEM「双眼鏡の基礎知識」が示しています。街で効いてくるのは最短合焦距離で、0.3mから1mの機種なら手前の生垣の葉にも同じ道具で寄れます。視野の広さと像の落ち着きを取るなら双眼鏡です。

使いかた

構える前に、肉眼で対象を見つけて位置を覚えるようにします。のぞいてから探すと視野の外へ出ます。片目でのぞくあいだも反対の目は開けたままにすると、木全体のどこを見ているかを見失いません。肘を体につけるか手すりに預けると像の揺れが小さくなります。歩きながらのぞかないこと、太陽と人の家の窓へ向けないことの二つは崩しません。日差しの強い日はつば広の帽子で接眼側の反射を切ります。