竹のささくれ

毛とトゲ

見えないのに、押すと痛みます。竹は縦に細く裂けるため、皮下に入った繊維は表面から確かめにくく、抜けないまま深く残ります。

どんなことが起きるか

刺さった瞬間は小さな痛みで済みますが、繊維が皮下に残ると押したときだけ痛む一点が居座ります。竹は縦に細く裂ける繊維の束なので、木のトゲのような太い一本ではなく、髪ほどの太さの繊維が数本刺さる形になります。入口が閉じて皮膚の色が変わらないまま中に残るのがやっかいで、数日たつと周りが赤く盛り上がり、白い筋として透けることがあります。

原因になる植物

入口は割れた稈(かん)です。古びた竹垣、園芸の支柱、公園の竹林の手すり、伐ったあとの切り株が並びます。斜めに切られた切り株は先が槍のように尖り、転んで手をついたときに深い刺し傷になります。竹は乾くと表面が縦に裂け、ささくれの向きに逆らって手を動かすと入りやすくなります。竹林の手入れや切った竹の始末はここでは扱わず、刈った草と剪定枝の始末に譲ります。

その場でどうするか

洗ってから、明るい所で入口を探します。ハンドルーペを当てると繊維の向きが見え、刺さった向きと同じ角度で引くと切れずに抜けます。横から挟んで引くと途中で切れ、残りが深くなります。抜けたあとも石けんで洗って覆います。見えない、届かないものを針でほじって広げるのは傷を増やすだけなので、そこで手を止めます。切り株で深く刺した傷は、洗っただけでは終わりません。

受診の目安

抜けきらない感じが残るなら、その日のうちに整形外科か皮膚科にかかります。竹の繊維はエックス線に写らないので、超音波で探すことがあると知っておくと相談が進みます。2〜3日で赤みと腫れが広がる、押すと拍動するように痛む、膿が出るのは感染の側です。深く刺さった切り株の傷は入口が小さくても奥に汚れが残ります。破傷風の予防も相談の対象になります。折れて残るトゲと同じ考え方で判断します。

起こさないために

古い竹の面を素手で滑らせないことです。手すりや支柱は握って動かすより持ち上げて運ぶほうが繊維に触れません。薄い手袋では繊維を止めきれないため、竹を扱うときは手のひらに革か厚い布のある手袋を選びます。子どもが遊ぶ場所で最も刺さりやすいのは、毛羽立った支柱と斜めに切られた切り株です。倒れた竹を起こす作業は、袖と手のひらを覆ってから始めます。