湯気抜きと換気

浴室の設備

浴室の湯気と空気を、外へ入れ替えるための造りです。衛生等管理要領は浴室に湯気抜きや換気扇等を設けることを求め、条例も開口部か機械設備を基準に置いています。

何のためのものか

浴室にこもる湯気と空気を外と入れ替えるための造りです。衛生等管理要領は浴室に湯気抜き、換気扇等を設けることを挙げ、都道府県の条例も換気のための開口部または機械換気設備を構造設備の基準に加えています。天井近くに開く小窓、天井裏へ抜く筒、壁の高い位置で回る羽根が、その形です。屋根と壁のない露天風呂にこの造りが要らないのは、外気がそのまま入れ替わるからです。

どう使うか

利用者の側で触れるのは、窓や扉の開け閉めだけです。寒いからと開口をふさぐ、脱衣室との扉を開け放つといった扱いは、浴室に引かれた空気の道を設計から外します。前が見えないほど白く曇っている浴室は、換気が湯気に追いついていない状態です。窓を動かしてよいかは掲示に従い、サウナ室の給気口と排気口は別に組まれた系統として扱います。

掲示・表示との関係

窓の脇に出るのは施設が決めた運用の札で、温泉法の掲示とは別の紙です。「換気のため窓を開けています」「窓の開閉はご遠慮ください」といった文が、季節ごとに貼り替えられます。硫黄泉を引く浴室では換気に関する注意が増えますが、成分を知らせる掲示の側に、換気の欄はありません。読み分ける手がかりは、紙の出どころです。

気をつけること

硫化水素を含む湯の浴室では、換気が管理の中心に来ます。湯から抜けた気体は空気より重く、床に近いところや窪みにたまりやすいため、施設は換気設備を止めない運用をとります。硫化水素臭の強い浴室で、寒い日にも窓が開いているのはこのためです。浴室に入る側にできるのは、開いている窓を閉めないことと、息苦しさを覚えたら出ることです。