語が属する分野と、上と下の語を見る。
気になる語を1つ引いたら、次に見るのは、語が置かれている分野と、その上下にある語です。AGROVOCは「概念・用語・定義・関係からなる構造化された集まり」で、1つの概念には複数の言語の語が結びついています。これは「lexicalization(語彙化)」と呼ばれます。日本語で引いた語も、英語の概念ページを開けば、同じ概念に結びついた英語の語や、関係づけられた別の概念が見えてきます。
分野を知る手がかりは、AGROVOCの概念ページの上にあるパンくずリストです。「農学」(agronomy)の概念ページを開くと、パンくずは「subjects › sciences › agricultural sciences › agronomy」と並び、農学は「農業科学」という上位概念の下に位置づけられていることが分かります。このアプリで語を引いたときに表示される分野名も、同じ位置づけを踏まえて振り分けたものです。
AGROVOC全体は、25個の最上位概念の下に階層づけられており、そのうち約75%の概念は動植物の名前で、「Organisms(生物)」という最上位概念の下にまとまっています。国や大陸といった地名は「entities」、湖や山の地形は「features」という最上位概念の下に置かれ、地名どうしの関係は「Spatially includes(空間的に含む)」という専用の関係で結ばれています。AGROVOCは農業に限らず、生物・地理・科学一般まで含む幅広い語彙集です。作物や家畜を直接扱う分野のどれにも強く結びつかない語は、農学との関わりが薄いという分野に置かれます。これは語の選び方が外れたのではなく、AGROVOCが元々持つ語彙の幅広さを映した結果です。
分野が分かったら、次は上下の語を見ます。農学の概念ページでは、上位概念(Broader concept)に「agricultural sciences」、関連概念(Related concepts)に「plant sciences」が挙がり、「Has component」に栽培、「Includes」に土壌管理、「Is affected by」に土壌科学、「Is included in」に農業研究、という関係ごとに語が並びます。AGROVOCには「下位語」という単独の見出しは無く、「Includes」や「Has component」のような具体的な関係名が、広い語から狭い語へ下りる道筋の役目を果たします。上位概念をたどれば広い分野へ、「Includes」などをたどれば狭い語へと進めます。
このアプリの分野のうち、研究方法・統計・情報や物理・化学の基礎には、科学研究費の審査区分に対応する小区分がありません。科研費の区分が無い分野の語を読むときの手がかりとして、このアプリ自身が、語の頁にある関連論文と上位語・下位語・関連語が手がかりになる、と案内しています。分野名だけでなく、その語の上下の語を合わせて見れば、区分の無い語でも、だいたいの位置をつかめます。
出典
- 公的機関・英語 FAO AGROVOC Multilingual Thesaurus — About
- 公的機関・英語 FAO AGROVOC Multilingual Thesaurus — Content
- 公的機関・英語 FAO AGROVOC Multilingual Thesaurus — agronomy (concept page)