ウェイトゲイナー
増量・パフォーマンス
ウェイトゲイナーは、食が細い人のカロリー補助
役割
たんぱく質に糖質と脂質を合わせ、1食あたりの熱量を高めた粉末です。食が細くて体重が増えない人が、固形の食事を無理に増やさずに一日の総カロリーを底上げするための道具で、たんぱく質を補うだけのプロテインとは目的が違います。健康な男性73人が週4日×8週間の筋トレをした研究では、普段の食事に1日約2010kcalの補助食を足した群も、同じカロリーの糖質だけを足した群も、足さない群より体重と除脂肪量が増えました。
摂り方
製品によりますが1食で500〜1200kcal、たんぱく質は30〜50g前後です。まずは食事を1〜2品増やすことを試し、それでも届かない分だけを1日1回で埋める使い方が現実的です。健康な15人が4週間ずつ、1日約450kcal分の糖質を清涼飲料か固形のジェリービーンズで足した研究では、飲料だけ食事が減らず体重が増えました。動画チャンネル「坊主バスケ」は、一気に飲むと食事が入らなくなるため、数回に分けて飲んだと話しています。
注意点
増えた体重の中身が脂肪に偏りやすいのが最大の注意点です。エリート選手39人の8〜12週の試験では、食事指導で多く食べた群は自由に食べた群より体重が3.9%対1.5%、脂肪量が15%対3%増え、除脂肪量の増加に差はありませんでした。ボディビルダー向けの総説は、初心者〜中級者で週0.25〜0.5%の体重増を目安とします。体重と見た目で確認しましょう。糖質量が多いため、血糖の管理が必要な方は医療者に相談しましょう。
出典
- 論文・英語 Rozenek R ほか(2002) Effects of high-calorie supplements on body composition and muscular strength following resistance training
- 論文・英語 DiMeglio DP, Mattes RD(2000) Liquid versus solid carbohydrate: effects on food intake and body weight
- 論文・英語 Garthe I ほか(2013) Effect of nutritional intervention on body composition and performance in elite athletes
- 論文・英語 Iraki J ほか(2019) Nutrition Recommendations for Bodybuilders in the Off-Season: A Narrative Review
- 動画 坊主バスケ ウエイトゲイナーのメリット・デメリットをアスリート系管理栄養士が解説するぞ
解説動画: 太れない人が体重を増やすための食べ方/ザ・きんにくTV 【The Muscle TV】
概要: 高校時代は177cm・62kgと細かった投稿者が、どう増量したかをまとめた回。体重の増減は摂取カロリーと消費カロリーの差で決まるので、太りたいなら摂取を上回らせるしかない。分かっていても太れない人のために、理由を食が細い・胃腸が弱い・代謝が高いの三つに分けて考えていく。
増やすのは脂質でなく炭水化物: 脂質は1gあたり9kcalで効率がよさそうに見えるが、上乗せすべきは炭水化物である。ご飯やパンは2時間ほどで消化されるのに対し、肉や揚げ物は6〜7時間かかり、次が食べられずかえってカロリーを稼げないからだ。腹一杯でもご飯をもう一口、食欲がないときは麺類、というように炭水化物は量を足しやすい。食事は一度にドカンとではなく3〜4時間おきにこまめに摂る。
ウェイトゲイナーの使いどころ: どうしても食べられないときはサプリメントを使う。タンパク質の割合がやや低く、炭水化物を多く含むウェイトゲイナー型のプロテインなら、比較的安く高カロリーを摂れるので摂取カロリーを簡単に上乗せできる。食べすぎで胃がもたれる人や、長時間食事を取れない人に向く。投稿者が筋トレを始めて最初に買ったプロテインもこのタイプだった。
胃腸が弱い人がやること: たくさん食べても消化吸収できなければ身にならない。ヨーグルトなどの発酵食品で善玉菌を増やし、野菜や海藻で食物繊維を摂り、大根やパイナップルのような消化酵素を含む食材を組み合わせて腸内環境を整える。避けたいのは冷たいもので、胃腸が冷えると消化吸収力がさらに落ちる。冷たいものを食べた後は温かいお茶で戻すとよい。消化能力も筋トレと同じで、普段より少し多く食べるのを繰り返すと上がっていく。
運動は筋トレを選ぶ: 代謝が高くて太れない人も結局は食べる量を増やすしかないが、運動しないという選択は勧めない。動けば血流と代謝が上がって空腹になり、結果として食べられるようになるからである。増量のための運動は筋トレがよく、部位ごとに鍛えられるので体をデザインしながら体重を増やせる。一方で過度な有酸素運動は体脂肪をエネルギーに使うので不要。増量を焦ると胃腸を痛めて逆効果になる点も念を押している。