食物繊維

食事の基本

腸と満腹感を整える食事の土台

役割

消化されずに大腸まで届く炭水化物で、水に溶ける水溶性と溶けない不溶性があります。便通を整え、糖の吸収をゆるやかにし、満腹感を長く保つため、食事量を絞る減量期ほど効き目を実感しやすい栄養素です。

摂り方

目標量は成人男性で1日21g以上、女性で18g以上です。野菜だけで届かせるのは難しく、玄米やオートミール、豆類、いも類を主食側に組み込むのが近道になります。増やすときは1〜2週間かけて少しずつ慣らしてください。

注意

急に量を増やすとガスや腹部の張り、下痢が起こります。水分が足りないまま繊維だけ増やすと、かえって便が硬くなります。過敏性腸症候群など腸の不調がある方は、自己判断で増やす前に医療者に相談してください。

解説動画: 水溶性と不溶性の割合、発酵が長く続く食物繊維の取り方/胃と腸の健康解説 内視鏡チャンネル

概要: 消化器の医師二人が、食物繊維を種類と時間の面から話している。水に溶ける水溶性と溶けない不溶性があり、腸内細菌の餌になるのは水溶性のほう。さらに繊維の長さによって腸内細菌が発酵させる時間が変わり、発酵が長く続くほど腸の環境は良くなるという見方で、食材の組み合わせ方を整理していく。

発酵の時間は繊維の長さで決まる: 玉ねぎに含まれるオリゴ糖のような短い繊維は、食べてから4時間ほどで発酵のピークに達し、そこで持続が切れる。大麦のβグルカンはピークまで6時間以上、豆類のレジスタントスターチは10時間以上かかる。長さの違うものをまとめて取ると、腸内細菌の多様性も増え、発酵が長く続くという組み立てになる。

朝に取ると昼の血糖が上がりにくい: 食べてから数時間で腸内細菌が短鎖脂肪酸を作りはじめ、その刺激で腸のL細胞からGLP-1というホルモンが出る。朝に取っておくと、昼食で血糖値が上がりにくくなる。これをセカンドミール効果と呼んでいる。夕食でも取ると就寝中も発酵が続き、24時間発酵しているような状態になると話す。

割合は水溶性1・不溶性2: 理想の割合は水溶性1に対して不溶性2。ところが葉物野菜はほとんどが不溶性で、外食でサラダを足しても水溶性はほとんど取れない。不溶性ばかり増やすと、かえって便秘になる人もいる。答えとして挙げているのが納豆で、1パックに3.3g、うち水溶性1.1g・不溶性2.2gとちょうど1対2になる。

「レタス何個分」に意味はない: 水溶性が多いのは昆布やわかめなどの海藻類で、大麦やトマトも挙げている。こんにゃくは芋の状態では水溶性のグルコマンナンだが、固めて製品になると不溶性に変わる。一方宣伝の「レタス何個分」は、レタス自体の繊維が少ないので比べる意味が薄い。レタスは9割以上が水分で100gあたり1.1g、ごぼうは5.7g、えのきは3.9g。