ラットプルダウンマシン
マシン
ラットプルダウンマシンは、懸垂の前段になる背中のマシン
用途
頭上のバーを引き下ろして広背筋を中心に背中を鍛えるマシンです。自分の体重より軽い負荷から始められるので、まだ懸垂が1回も挙がらない段階でも、同じ引く動作をそのまま練習できます。大学生年代41人が、懸垂・座位と膝立ちのラットプルダウン(体重の80%)・補助つき懸垂を行った筋電図の比較では、最大に近い努力での筋活動のパターンは膝立ちがいちばん懸垂に近い結果でした。
使い方
先に太もものパッドを腿がしっかり挟まって体が浮かない高さへ合わせます。ATHLEAN-X は、かかとが少し浮く余裕があると戻す局面で深く伸ばせると説明しています。順手の握りは肩幅(肩峰間距離)の1〜2倍なら動作全体の広背筋の活動が似ていた、という男性15人の研究があり、握りの種類・幅・体の傾きを変えた7通りを40人で比べた研究でも広背筋の活動に差はありませんでした。鎖骨の少し下に向けてバーを引きます。
コツ・注意点
首の後ろへ引くビハインドネックは肩を強くひねる姿勢になるため、肩に不安がある人は避けてください。筋トレ経験のある男性14人が前引きと首の後ろ引きを行った筋電図の研究では、バーが下がる局面の広背筋は前引きのほうが高く、上がる局面は首の後ろ引きのほうが高くなりました。全体では前引きのほうが主動筋の活動が大きいようだ、と著者は述べます。腕で引くと二頭筋ばかり疲れるので、先に肩甲骨を下げてから肘を引く順番を守ると背中に乗ります。
出典
- 論文・英語 Andersen V ほか(2014) Effects of grip width on muscle strength and activation in the lat pull-down
- 論文・英語 Buonsenso A ほか(2025) Electromyographic Analysis of Back Muscle Activation During Lat Pulldown Exercise: Effects of Grip Variations and Forearm Orientation
- 論文・英語 Padovan R ほか(2024) High-Density Electromyography Excitation in Front vs. Back Lat Pull-Down Prime Movers
- 論文・英語 Hewit JK ほか(2018) A Comparison of Muscle Activation during the Pull-up and Three Alternative Pulling Exercises
- 動画・英語 ATHLEAN-X How to do Lat Pulldowns (AVOID MISTAKES!)
解説動画: 背中に効かせるラットプルダウンのやり方/今古賀翔【トレーニング科学】
握り方と構え: バーは肩幅より少し広めに握る。このときサムレスグリップで小指と薬指側を強く握り込むと背中の筋肉を使いやすくなる。さらに肩関節を外旋させ肘を内側に絞るようにして胸を張る。胸が張れていないと背中の筋肉を使えないため、引く前にしっかり張っておく。
バーを下ろす位置: バーを下ろす位置は鎖骨とみぞおちの間が目安。手幅や腕の長さで多少変わり、アンダーグリップの場合は少し浅めに座ってみぞおち寄りになる。後ろすぎたり前すぎたりしないよう、引く位置を先に決めておく。
肩甲骨と肘の使い方: 肩甲骨は寄せるというより斜め下へ下げる意識で使う。広背筋は上腕骨についているので、バーを動かすのではなく肘を腰にぶつける意識で動かし、その結果バーが動くと考えると広背筋を使いやすい。肩が上がったままだと広背筋をうまく使えないため、引くときは下げ、戻すときは肩をしっかり上げてストレッチさせる。