フェノキシエタノール
パラベンに代わって使われることが増えた防腐剤


成分の働き
フェノキシエタノールはグリコールエーテル系の防腐剤で、化粧水やクリームなどに配合されて微生物の増殖を抑える働きをします。パラベンとは異なる系統の成分のため、パラベンを避けたい処方や「パラベンフリー」をうたう製品の防腐剤として使われることが増えました。防腐剤としての役割は保湿や美白などの効能効果とは別のものです。変色や不快なにおいなど、製品の変質を防ぐ目的もあります。
向く肌質
フェノキシエタノールは防腐剤としての役割が中心のため、向く肌質・向かない肌質は特にありません。パラベンなど他の防腐剤で肌に合わなかった経験がある人が、成分表示を確認する目安として意識することはあります。
使い方
単独で、あるいは他の防腐剤と組み合わせて、化粧水・乳液・クリームなどさまざまな剤形に配合されます。防腐効果に加えて、香料や他の成分を溶かしやすくする溶剤としての性質も持つため、処方全体を安定させる目的でも使われることがあります。香水や石けんでは、品質を保つ安定化剤としても使われます。
注意点
日本の化粧品基準では配合量の上限が定められており、その範囲内で使用されています。まれに肌への刺激を感じる人がいるとされ、特に肌が敏感な時期や体調によっては赤みやかゆみが出ることもあるため、症状が続く場合は使用をやめて皮膚科に相談することが勧められます。EUの化粧品規則では完成品中の上限が1.0%で、米国の化粧品成分の専門家パネルは、現在の使用濃度(一般に1%未満)で安全と結論づけています。
解説動画
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の解説動画
【むしろ刺激に!?】敏感肌が「ノンパラベン」「防腐剤無添加」の化粧品を避けるべき理由【前編】
防腐剤がなぜ化粧品に配合されるのか
化粧水や乳液のように水分を多く含む処方は、雑菌が繁殖しやすいという性質があります。動画では、この水分の存在が微生物の増殖につながりやすいこと、そしてその増殖を抑えるために防腐剤が配合されていることが説明されていました。防腐剤は化粧品を長期間安定した状態で使えるようにするための処方成分であり、保湿や美白といった肌への働きかけとは別の役割を担っている、という位置づけが紹介されています。
フェノキシエタノールがパラベンの代わりに選ばれる理由
動画では、パラベンとフェノキシエタノールが化粧品の成分表示に並んで登場する例を挙げながら、パラベンを避けたい処方の防腐剤としてフェノキシエタノールが使われるようになった経緯が紹介されていました。フェノキシエタノールはパラベンとは系統の異なるグリコールエーテル系の防腐剤で、「パラベンフリー」をうたう製品の防腐剤としても選ばれやすいという説明です。
配合できる量には上限があるという考え方
動画では、国内の化粧品基準で防腐剤ごとに配合できる上限が定められており、フェノキシエタノールは他の防腐剤と比べて配合が認められている濃度がやや高めに設定されていると紹介されていました。これは、その範囲内であれば安全に使える目安として基準が定められているという考え方であり、配合量の上限が高いことがそのまま刺激の少なさを保証するものではない、という点も合わせて語られています。
「防腐剤無添加」という表示だけで判断しない視点
動画では、「ノンパラベン」や「防腐剤無添加」とうたう化粧品でも、実際にはパラベン以外の防腐剤に置き換わっているだけのことが多く、成分表示を確認しないまま「無添加だから低刺激」と判断するのは早計だという見方が紹介されていました。防腐剤の種類によって得意とする菌の範囲や必要な配合量が異なるため、表示の言葉だけでなく実際に使われている成分を確認する姿勢が勧められています。
出典
- 資料 花王(化粧品メーカー。自社の成分の安全性を示す資料) フェノキシエタノール - Kao
- 資料・英語 Cosmetics Info(米国の化粧品業界団体による成分情報) Phenoxyethanol - Cosmetics Info
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