成分図鑑 | オトモマッスル

化粧品に古くから使われてきた代表的な防腐剤です

パラベン
写真: Fvasconcellos 15:30, 24 April 2007 (UTC) / Public domain(Wikimedia Commons)

成分の働き

パラベンは化粧品に配合される防腐剤の一種で、メチルパラベンやプロピルパラベンなど複数の種類があります。微生物の増殖を抑えて製品の品質を保つ働きをし、古くから世界中の化粧品や医薬部外品、食品にも使われてきました。防腐剤そのものが肌に潤いを与えたり肌質を変えたりする成分ではなく、あくまで製品を清潔に保つための処方成分です。米国FDAは、化粧品中のパラベンが人の健康に影響するという証拠を現時点では持っていないとしています。

向く肌質

防腐剤としての役割が中心のため、向く肌質・向かない肌質は特にありません。ただし刺激を感じやすい肌の人は、成分表示を確認しておくと安心です。傷や湿疹で皮膚のバリア機能が損なわれていると、アレルゲンが入り込みやすく、パラベンでもかぶれが起こりうるとされます。皮膚科でパッチテストを受ける人のうちパラベンに反応するのは約0.6%で、一般の人ではさらに100分の1以下です(皮膚科医 Davin Lim の解説)。

使い方

化粧水や乳液、クリームなど水分を含む処方に少量配合され、製造から使用期限までの間に製品中で雑菌やカビが増えるのを防ぎます。複数の種類のパラベンを組み合わせて使うことで、少ない配合量でも幅広い菌に対応できるようにする処方上の工夫がされることもあります。推奨範囲内の濃度なら、メチル・エチル・プロピルパラベンは化粧品に使っても安全と見なされており、人での毒性や発がん性は確認されていません。

注意点

日本の化粧品基準では配合できる濃度の上限が定められており、その範囲内で使われている限り、防腐剤として長年の使用実績があります。まれに肌に合わず赤みやかゆみが出る人もいるため、そうした症状が続く場合は使用を中止し、皮膚科を受診することが勧められます。「パラベンフリー」をうたう製品もありますが、これはパラベン以外の防腐剤に置き換えているだけで、防腐剤自体を使っていないわけではありません。

解説動画

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かずのすけ

の解説動画

【むしろ刺激に!?】敏感肌が「ノンパラベン」「防腐剤無添加」の化粧品を避けるべき理由【前編】

防腐剤が必要とされる理由

化粧水や乳液など、化粧品の多くは水分を含む処方で作られています。水分を含む製品は微生物が増殖しやすい環境になりやすく、そのままでは製造から使い終わるまでの間に品質が保てないことがあります。パラベンのような防腐剤は、ごく微量の配合で微生物の増殖を抑え、製品を清潔な状態に保つために使われている成分です。

複数の種類を組み合わせて配合する工夫

パラベンにはメチルパラベンやプロピルパラベンなど複数の種類があり、それぞれ抑えやすい微生物の種類に違いがあるとされています。1種類だけを多く配合するよりも、複数の種類を組み合わせて処方したほうが、少ない配合量でも幅広い微生物に対応しやすくなるという工夫がされることがあります。

配合濃度には上限が定められている

日本の化粧品基準では、パラベンをはじめとする防腐剤について配合できる濃度の上限が定められています。その範囲内で使われている限り、長年にわたって化粧品や医薬部外品、食品にも使われてきた実績がある成分ですが、ごく稀に肌に合わず赤みやかゆみが出る人もいるとされ、そうした症状が続く場合は使用を中止することがすすめられます。

「パラベンフリー」表示の実際

「パラベンフリー」や「ノンパラベン」をうたう製品であっても、防腐剤そのものを使っていないとは限りません。パラベンの代わりにフェノキシエタノールなど別の防腐剤に置き換えて処方されている場合が多く、防腐剤を一切使わずに水分を含む化粧品を長期間安定させることは、実務上かなり難しいとされています。

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出典

  1. 論文・英語 Zvonimir Petrić ほか(2020) The controversies of parabens – an overview nowadays
  2. 公的機関・英語 米国FDA Parabens in Cosmetics
  3. 動画・英語 Dr Davin Lim(皮膚科医) Parabens & SKINCARE | Why companies are moving to Parabens free

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