成分図鑑 | オトモマッスル

肌への刺激を抑えるため、処方全体の酸性度を整える成分

成分の働き

pH調整剤は、製品全体の酸性度・アルカリ性度を目的の範囲に整えるために使われる成分です。クエン酸や乳酸などの酸性の成分と、水酸化ナトリウムやトリエタノールアミンなどのアルカリ性の成分を組み合わせて、処方が想定する数値になるよう調整します。肌の表面はもともと弱酸性に保たれているとされており、そこから大きく外れたpHの製品は刺激につながりやすいと考えられています。

向く肌質

特になし。肌質そのものよりも、処方全体としてどのようなpHに設計されているかが、肌への影響を左右すると考えられています。

使い方

pH調整剤は単独で使われるというより、酸性の成分とアルカリ性の成分を組み合わせた緩衝の仕組みとして処方に組み込まれることが多い成分です。pHは防腐剤の効き目やビタミンC誘導体など一部の成分の安定性にも関わるため、製品の品質や使用感を保つうえで欠かせない調整項目のひとつとされています。アルブチンの試験では、pH約9での分解は約5のときの4倍の速さでした。

ビタミンC誘導体
ビタミンC誘導体写真: PulkoCitron / Public domain

注意点

極端に高い、または低いpHの製品は、肌への刺激につながりやすいとされています。市販されている化粧品は多くの場合、肌の表面に近い弱酸性から中性の範囲に調整されていますが、それでも人によっては刺激を感じることがあり、赤みやヒリつきが続く場合は使用をやめて皮膚科に相談することをおすすめします。石けん素地の石けんはpH9.5〜10.5で、1回洗うと肌表面のpHが7.5ほどまで上がり、肌の緩衝能で数時間かけて元に戻ります。酸性の洗浄料はpHの変化が小さいとされます。

出典

  1. 論文・英語 Ahmad Ainurofiq ほか(2021) Pre-Formulation Study on The Preparation of Skin Cosmetics
  2. 論文・英語 Milica Ž. Lukić ほか(2021) Towards Optimal pH of the Skin and Topical Formulations: From the Current State of the Art to Tailored Products

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