成分図鑑 | オトモマッスル

微量の金属イオンを捕捉し、製剤の安定性を保つ成分

キレート剤
写真: Wesalius / Public domain(Wikimedia Commons)

成分の働き

キレート剤は、水や原料にごく微量に含まれる鉄や銅などの金属イオンを捕まえて、その働きを抑える成分です。金属イオンは油分や香料の酸化・変質を進めたり、製品の変色を招いたりすることがあるため、それを防いで処方全体を安定させる役割を担います。肌のうるおいや働きに直接作用する成分ではなく、処方を裏側で支える役割の成分といえます。金属イオンと結合した形は水に溶けやすく、洗顔料では金属による洗浄力の低下や泡のへたりも防ぎます。

向く肌質

特になし。肌質によって向き不向きが分かれる成分ではなく、処方の安定性を支える目的で使われています。

使い方

代表的なものにEDTA(エデト酸)の塩類があり、ごく微量が配合されることで効果を発揮します。金属イオンの影響で防腐剤や他の成分の働きが弱まることもあるとされており、キレート剤を加えることでほかの成分が本来の働きをしやすい状態を保つ目的でも使われます。製品の見た目や香りの安定性を保つための、品質管理的な役割が中心です。グルコン酸Naも同じ目的で使われ、配合量は0.1〜1%が目安とされます。

注意点

通常の化粧品に配合される量では、キレート剤自体が肌への刺激の主な原因になることは多くないとされています。ただし、成分としての評価は配合量や処方全体との組み合わせによっても変わるため、肌に合わないと感じた場合は使用を中止し、症状が続くときは皮膚科に相談してください。

出典

  1. 動画・英語 Green Beauty Chemist(化粧品化学者のチャンネル。トレーニングサイトや原料販売サイトへ誘導する利害がある) SODIUM PHYTATE SUBSTITUTE: HOW TO USE SODIUM GLUCONATE AS NATURAL CHELATOR TO PREVENT DISCOLORATION
  2. 動画 ねこせんせい(化学の講師) 【化学基礎】番外編1…キレート
  3. 動画 えりりんちゃんねる(医師 上原恵理。特定の化粧品を勧める利害がある) 《美容上級者向け》実は超重要!化粧品に「ph調整剤」と「キレート成分」が必要な理由

関連

成分図鑑1